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コラム

歴史を扱う本にウソが見つかった時、アメリカの出版社ではどう対処しているのか?

 通史や歴史上の人物に関する重厚なノンフィクションといえば、ウォルター・アイザックソンの最新作『レオナルド・ダ・ヴィンチ』やユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』など、日本でもよく読まれています。  間違いや事実誤認の全くないノンフィクションの本を出し続けるのは、どんな出版社でも不可能でしょう。では、アメリカではノンフィクションの本を出す際に、どのような手順が取られ、どの程度校正をやり、それで […]

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コラム

雑誌ライターが恩恵を受ける「オプション権」とはなにか?

 「おお、これはライターにとって朗報!」と思ってさっそく紹介したこちらの「ストリーミング・サービスの競争激化による第2のTV黄金時代で雑誌ライターに恩恵」というニュース、なんのことを言っているのかさっぱりわからなかったという人が続出。ダメじゃん。すみません。長いんですが、小見出し付きで頑張りました。

未昔雑誌
コラム

和本という装丁に自由な発想のSF、巧みな伝統と未来の融合にはもう嫉妬しかない

 5月7日に東京流通センターで開催された、文学作品展示即売会「第二十八回文学フリマ東京」。来場者数は合計5166人と、過去最高記録を更新する大賑わいだった。そこへ訪れた人はなにを求め、そして、どんな本と出会ったのだろうか? 出店者でもあった波野發作氏に寄稿いただいた。

出版月報より
コラム

出版月報の数字は「出版」の統計ではなく、「取次ルート」の統計である

 2019年3月期の書籍雑誌推定販売金額は1521億円で、前年比6.4%減 ―― この数字は、公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所から毎月発行されている「出版月報」の、本稿執筆時点で最新号である2019年4月号に掲載されている。本稿では、この数字がなにを示しているのかを、再確認しよう。

ダウンロード違法化
コラム

「スクショ違法化」ってどういうこと? マンガ家などクリエイターが反対しているのはなぜ? 法学者や弁護士などの緊急声明「海賊版対策に必要な範囲に限定すべき」なのはなぜ?

 いま、海賊版サイト対策を目的とした、著作権法の改正が検討されています。そんな中、「スクショもNG」などといった報道もあり、不安になっている方も多いようです。日本マンガ学会など、クリエイター側からも反対の声が上がっています。さらに、法学者や弁護士などが「海賊版対策に必要な範囲に限定すべき」と緊急声明を出しています。  本稿では、そもそも現行の「ダウンロード違法」とはどういう制度なのか? それがどう […]

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コラム

アマゾンはニューヨークのどこを見誤ったのか?

 ニューヨークは摩天楼の立ち並ぶマンハッタンから、東に川を渡ったクィーンズ区に広々とした「キャンパス」と呼ばれる第2本社を建て、2万5000人分の雇用を作り出すと謳い、“ビッグアップル”に乗り込もうとしたアマゾン。思わぬ抗議運動に尻込みし、計画を断念した。  アマゾンといえば、流通倉庫での労働の過酷さがたびたびニュースになっているが、それでも数千人規模の雇用となれば、今まではどこの州でも歓迎されて […]

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コラム

日本のマスコミが伝えない日本の本の海外での評価はどれだけスゴいのかスゴくないのか

 毎年のように村上春樹がノーベル賞をとるんじゃないかと騒ぎ、イギリス人のカズオ・イシグロがとったらとったで“名誉日本人”扱いしたがるほど、日本人は文学賞という「お墨付き」に弱いようだ。  今年は多和田葉子が『献灯使』で全米図書賞の翻訳部門を受賞し、村田沙耶香の『コンビニ人間』が文芸誌ニューヨーカーの「今年のベスト」に選ばれたと騒いでいるが、実際のところ、これらは地元でどのぐらいの影響力がある栄誉な […]

文化庁
コラム

著作権の保護と制限の規定がもうすぐ変わる ~ 保護期間延長、非親告罪化、柔軟な権利制限、教育の情報化対応など、まとめて解説

 環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(TPP11)が発効することにより、「保護期間の延長」「一部非親告罪化」などの権利保護強化を伴う改正著作権法が、12月30日に施行されます。また、今年の5月に成立した改正著作権法には、「柔軟な権利制限規定」「教育の情報化対応」「障害者対応」「アーカイブ利活用」などの権利制限規定が盛り込まれており、一部を除き2019年1月1日に施行されます。本 […]

DAYS NEO
コラム

編集者への評価が可視化された講談社の新マンガ投稿サイト「DAYS NEO」

 講談社の新しいマンガ投稿サイト「DAYS NEO(https://daysneo.com/)」の仕組みを知ったとき、筆者は「やられた!」と思うのと同時に、同社のマンガ編集者たちのことが、ひとごとながら心配になった。どれだけの人が、この仕組みの意味に気づいているか。そして、そのことがもたらす未来が、どのようなものなのか。これはある意味、編集者にとって非常に残酷な仕組みなのだ。