出版業界気になるニュースまとめ
週刊出版ニュースまとめ&コラム

「アクセシブルな読書環境という理想と現実」「本にウソが見つかった時、米出版社はどう対処するのか」など、出版業界気になるニュースまとめ #375(2019年5月27日~6月2日)

 2019年5月27日~6月2日は「アクセシブルな読書環境という理想と現実」「本にウソが見つかった時、米出版社はどう対処するのか」などが話題に。編集長 鷹野が気になった出版業界のニュースをまとめ、独自の視点でコメントしてあります。

出版業界気になるニュースまとめ
週刊出版ニュースまとめ&コラム

「マンガ図書館Zとメディアドゥインタビュー」「映像化等のオプション権でアメリカの雑誌ライターに恩恵」など、出版業界気になるニュースまとめ #374(2019年5月20日~26日)

 2019年5月20日~26日は「マンガ図書館Zとメディアドゥインタビュー」「映像化等のオプション権でアメリカの雑誌ライターに恩恵」などが話題に。編集長 鷹野が気になった出版業界のニュースをまとめ、独自の視点でコメントしてあります。

Kono Smarticle
国内ニュース

誌面PDFをAIで自動変換、マイクロコンテンツ・リフロー化 ~ Kono Japanが「Smarticle」のパイロットプログラムを6月から展開開始

 アメリカ・台湾向けを中心に電子雑誌読み放題サービス「Kono電子雑誌」を展開しているKono Digital inc.は5月30日、日本にKono Japan株式会社を設立し、AI搭載PDF変換サービス「Smarticle」のパイロットプログラムを6月から展開開始することを発表した。

イメージ画像:from Pixabay
コラム

歴史を扱う本にウソが見つかった時、アメリカの出版社ではどう対処しているのか?

 通史や歴史上の人物に関する重厚なノンフィクションといえば、ウォルター・アイザックソンの最新作『レオナルド・ダ・ヴィンチ』やユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』など、日本でもよく読まれています。  間違いや事実誤認の全くないノンフィクションの本を出し続けるのは、どんな出版社でも不可能でしょう。では、アメリカではノンフィクションの本を出す際に、どのような手順が取られ、どの程度校正をやり、それで […]

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海外ニュース

ラジオ番組で新刊の間違いを指摘されたフェミニスト作家の対応

 日本でも『ヴァギナ』『美の陰謀』などの著書が翻訳されているリベラル・フェミニストのナオミ・ウルフだが、新刊「OUTRAGES: Sex, Censorship, and the Criminalization of Love」で、19世紀の文献の意味を誤解していることをBBCラジオとのインタビューの最中に指摘されるというハプニングがあった。

https://pixabay.com/images/id-614897/
コラム

雑誌ライターが恩恵を受ける「オプション権」とはなにか?

 「おお、これはライターにとって朗報!」と思ってさっそく紹介したこちらの「ストリーミング・サービスの競争激化による第2のTV黄金時代で雑誌ライターに恩恵」というニュース、なんのことを言っているのかさっぱりわからなかったという人が続出。ダメじゃん。すみません。長いんですが、小見出し付きで頑張りました。

松井剛『アメリカに日本のマンガを輸出する』
イベントレポート

クールジャパンは“シャレ”だった? ―― アメリカで日本のマンガを売ることの難しさ

 4月22日に日本電子出版協会(Japan Electronic Publishing Association、以下JEPA)主催、一橋大学の松井剛教授による「アメリカに日本のマンガを輸出する」と題されたセミナーに参加してきた[編注:松井氏による同名の著作が有斐閣から3月14日に刊行されている。サブタイトルは「ポップカルチャーのグローバル・マーケティング」]。私自身が主に日本の文芸作品を中心に欧米 […]

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海外ニュース

EU新法対策のアルゴリズムでパブリックドメインの「マラー報告書」が海賊版として消される

 ヨーロッパ連合(EU)の著作権指令にある通りに自動フィルターを使うと、合法なコンテンツまで削除されてしまうとこれまで懸念されてきたが、さっそく「マラー報告書」が消される事態となり、その一方で出版社がこぞってこの無料のコンテンツをベストセラー本にして儲けようとしている、とテクノロジーニュースサイトの techdirt が指摘している。

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海外ニュース

「マラー報告書」をPOD印刷するエスプレッソ・マシーンがフル回転

 黒塗り箇所の目立つ改定版ながら、ようやく公開された「マラー報告書」(ロシアが米大統領選挙に介入し、ドナルド・トランプを有利にしたかどうかの調査)はネット上で誰もが読めるが、ボストン郊外のハーバード大学の生協では、PODの本として需要が殺到、これを印刷するエスプレッソマシーンが大活躍している、とボストン・グローブ紙が報じている。