月尾嘉男氏(東京大学名誉教授)
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情報の洪水と捏造の時代におけるデジタルアーカイブの意義

 デジタルアーカイブ推進コンソーシアム(DAPCON)は7月18日、2019年デジタルアーカイブ産業賞授賞式典を開催した。1990年代半ばに世界で初めて「デジタルアーカイブ」という言葉を提唱した月尾嘉男氏(東京大学名誉教授)に特別功労賞が授与され、「デジタルアーカイブの危機」と題した記念講演会が行われた。本稿では、その講演の模様を私見を交えつつレポートする。

国立国会図書館
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美術館、図書館、公文書館、博物館などのデジタルアーカイブを分野横断で検索できる「ジャパンサーチ」を使い倒せ!

 国立国会図書館と内閣府知的財産戦略推進事務局は7月17日、分野横断型のデジタルアーカイブ検索ポータル「ジャパンサーチ」試験版の説明会を開催した。本稿では、まだ発展途上ではあるが、現時点でもいろいろ“楽しむ”ことが可能なジャパンサーチについて紹介する。

弁護士・福井健策氏(左)と東洋大学准教授・生貝直人氏(右)
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著作権法改正がデジタルアーカイブに与える影響と今後の課題 ~ アーカイブサミット2018-2019第1分科会レポート

 アーカイブサミット組織委員会は6月11日、千代田区立日比谷図書文化館で「アーカイブサミット2018-2019」を開催した。私が参加した第1分科会「近年の一連の著作権法改正の動きの背景とその本質、これからの影響」で行われた議論を中心に、デジタルアーカイブ整備推進法(仮称)成立へ向けた課題について考察してみたい。

日本出版学会 2019年 春季研究発表会の様子
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誰もが読書できるアクセシブルな環境という理想と、データ流出への根強い懸念という現実

 5月11日に都内で行われた日本出版学会 2019年 春季研究発表会で、私は「学術書のアクセシビリティ ―― 手話翻訳動画、テキストデータ提供の実践から」を聴講した。先駆的で興味深い取り組みだと思うのと同時に、データ流出への懸念などがさまざまな形で障壁となっている現状に、少し頭が痛くなった。今回のコラムでは、このことについて考えてみたい。

出版月報より
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出版月報の数字は「出版」の統計ではなく、「取次ルート」の統計である

 2019年3月期の書籍雑誌推定販売金額は1521億円で、前年比6.4%減 ―― この数字は、公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所から毎月発行されている「出版月報」の、本稿執筆時点で最新号である2019年4月号に掲載されている。本稿では、この数字がなにを示しているのかを、再確認しよう。