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2019年6月24日~30日は「読書メーターの投稿レビューがSBクリエイティブに」「Airbookがファミリーマートへ提供開始」などが話題に。編集長 鷹野が気になった出版業界のニュースをまとめ、独自の視点でコメントしてあります。
【目次】
国内
読書メーター、投稿レビューをSBクリエイティブ公式サイトへ連携掲載開始〈HON.jp News Blog(2019年6月24日)〉
KADOKAWAグループ外の出版社公式サイトに全面採用されたのはこれが初めて。一般論として、出版社公式サイトはこれまでレビューを載せることに対し後ろ向きだった印象があります。出版社公式サイトに新鮮な情報がたくさんあるなら、ユーザーも出版社公式サイトへ足を運ぶでしょうし、検索結果でより上位に表示されるようにもなると思うのです。良い提携。
ファミリーマートで対象雑誌・書籍を購入すると電子版が無料で読めるBookLive「Airbook」提供開始 ~ TSUTAYA以外では初〈HON.jp News Blog(2019年6月26日)〉
AirbookがTSUTAYA以外へ展開されるのはこれが初めて。対象タイトルは560点以上、国内1万6000店舗へ展開です。なお、もしこのファミリーマート Airbook が終了したとしても、BookLive!の本棚に入っている作品は引き続き利用できるとのことです。
インプレスR&DのNextPublishing POD出版サービスで複数人への収益自動分配設定が可能に ~ 共著やチームパブリッシングが手軽に〈HON.jp News Blog(2019年6月26日)〉
私の知ってる限り、収益自動分配に対応しているのは他に「BCCKS」と「note」だけ。これで「NovelJam」が著者向けPOD出版サービスでも可能に! なお、アマゾンの方にはずっと前から何度も要望している機能だったりします……。
Kindle Oasisの新モデルが発表 〜 色調調節ライトを新たに搭載〈HON.jp News Blog(2019年6月26日)〉
アンバー(琥珀色)に色調調節可能。なお、暖色系に調節できるフロントライトは、Koboがだいぶ前から採用しています。目に優しい。
著作権法改正がデジタルアーカイブに与える影響と今後の課題 ~ アーカイブサミット2018-2019第1分科会レポート〈HON.jp News Blog(2019年6月30日)〉
月末コラム。第1分科会だけでも論点が多すぎて、まとめるのに苦労しました。4700字くらいありますので、時間があるときにじっくりお楽しみください。
海外
米アマゾン圧倒的優勢の陰で増える偽本問題〈HON.jp News Blog(2019年6月25日)〉
性善説に基づいたビジネスモデルで、無法地帯になっているそうです。それはもはや、いわゆる「レモン市場」になってしまっているのでは。日本のアマゾンも偽レビューが跋扈していますし、このままだとユーザーが離れていきそうな気がします。少なくとも私はもう、あまりアマゾンで買い物する気がしません。
【更新】ドイツ最大手取次の倒産による余波を懸念する小出版社〈HON.jp News Blog(初報2019年4月5日、2019年6月27日更新)〉
引き取り手が見つかったそうです。よかった。
【更新】アメコミ小出版社2社が合併で生き残り対策を模索〈HON.jp News Blog(初報2019年5月13日、2019年6月27日更新)〉
合併、リストラの過程で、解雇された従業員にマイノリティが含まれていたことから批判が高まっているとのことです。
アメリカとイギリスの2018年出版社純収益は微減〈HON.jp News Blog(2019年6月27日)〉
アメリカとイギリスの出版統計。どちらもオーディオブックが強いです。
スペイン人著者による反ユダヤ的記述のある本がイギリスで増刷中止に〈HON.jp News Blog(2019年6月27日)〉
本の内容に瑕疵があったとき出版社がどう対処するか? シリーズと命名。英語翻訳権もスペインの出版社に差し戻される予定とのことです。
定期購読サービスのスクリブドにノンフィクション本のお試し機能〈HON.jp News Blog(2019年6月27日)〉
音声とテキストの両方が用意されています。日本で言えば本の要約サイト「flier」のコンテンツをさらにオーディオブック化して配信するようなイメージでしょうか。しかもそれが「お試し用」として無料だという。
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