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2020年4月6日~12日は「7都府県への緊急事態宣言で、無料公開延長が続々と」「遠隔授業での著作物利用が無許諾で可能に」などが話題に。編集長 鷹野が気になった出版業界のニュースをまとめ、独自の視点でコメントしてあります。
【目次】
ポッドキャスト
国内
出版社の休眠資産を掘り起こす「電子復刻」~ 権利処理や売上管理を代行するイーストの狙い〈HON.jp News Blog(2020年4月6日)〉
出版ジャーナリストの成相裕幸氏に取材・レポートいただきました。非常によく読まれ、好意的な反響をいただいています。2010年より前に出版された書籍はやはり、マンガに比べると電子化率が圧倒的に低いです。だから、こういう掘り起こしがもっと必要だと感じています。
【更新】光文社、「ナルニア国物語」など光文社古典新訳文庫から5点を期間限定で無料公開 〜 新型コロナウイルス感染拡大を受け〈HON.jp News Blog(2020年3月23日配信/4月6日更新)〉
当初、4月5日までの予定でしたが、4月30日まで延長されたため、アップデートしました。
【更新】TAC出版、小学生向け学習ドリル・参考書「キラキラ☆おうちスタディ」シリーズ9点を期間限定で無料公開 〜 新型コロナウイルス感染拡大を受け〈HON.jp News Blog(2020年3月17日配信/4月6日更新)〉
当初、4月5日までの予定でしたが、5月6日まで延長されたため、アップデートしました。
KADOKAWA、児童書サイト「ヨメルバ」での無料公開をラインアップを更新して4月30日まで延長 〜 新型コロナウイルス感染拡大を受け〈HON.jp News Blog(2020年4月6日)〉
延長だけでなく、ラインアップの更新や、利用人数情報があるので、こちらはアップデートではなく新記事に。4月6日現在までに、63万人以上が利用との発表がありました。単純延長だけだと、新規では書きづらいです。広報関係者の方々、ぜひこういう工夫を。
朝日新聞出版、「科学漫画サバイバル」シリーズなどの無料公開期間を5月6日まで延長 ~ 新型コロナウイルス感染拡大での休校延長を受け〈HON.jp News Blog(2020年4月6日)〉
こちらはちょっと悩みましたが、前回ラインアップが追加されたときアップデートで済ませていたので、「延長」もある今回は新記事に。
遠隔授業での著作物利用が無許諾で可能に ~ 授業目的公衆送信補償金制度早期施行のため、今年度のみ特例で補償金を無償で認可申請〈HON.jp News Blog(2020年4月6日)〉
21時57分更新。普段はこんな時間に公開しないのですが、SARTRASから情報が出ているのを見つけ、これは急いだほうがいいと判断、イレギュラー対応しました。2021年度は当初の予定通り、有償の認可申請を行う予定とのことです。
海外に日本マンガを届けた人々番外編Ⅰ&Ⅱ MANGA Plus by SHUEISHA/集英社のマンガ海賊版対策〈メディア芸術カレントコンテンツ(2020年4月6日)〉
昨年11月のIMART特別講演「ジャンプの世界戦略:MANGA Plus海外配信の狙い」をさらに掘り下げた、椎名ゆかりさんによる渾身のレポート。前編は、MANGA Plus立ち上げに携わった「少年ジャンプ+」副編集長・籾山悠太さんへのインタビュー。後編は、海賊版対策の実務を担当している集英社・編集総務部部長代理法務グループの伊東敦さんへのインタビューです。出版関係者必読!
【更新】朝日新聞出版、『サザエさん』原作4コママンガを期間限定で無料公開 〜 新型コロナウイルス感染拡大を受け〈HON.jp News Blog(2020年3月18日配信/4月7日更新)〉
こちらも悩みましたが、延長とラインアップ1冊追加だけだと弱いと判断、アップデートで済ませています。このあたりの線引き、もし質問されても答えられるよう、かなり考えて判断しています。
本のプロ向け書誌情報配信サービス「BooksPRO」利用書店がオープンから1カ月弱で1000店舗突破〈HON.jp News Blog(2020年4月7日)〉
プレスリリースに電子版の情報がなかったので、追加取材して記事にしました。電子版は3カ月間無料キャンペーンがあったわりには、意外と増えていないという印象です。電子版は、アーカイブに強みがあるので、もし過去発行分で未登録のものがあったら、無料キャンペーンはチャンスだったはずなんですけどね。
【更新】KADOKAWA、「面白いほど」シリーズなど学習参考書88点をBOOK☆WALKERで期間限定無料公開 〜 新型コロナウイルス感染拡大を受け〈HON.jp News Blog(2020年3月19日配信/4月8日更新)〉
当初、4月8日までの予定でしたが、4月30日まで延長されたため、アップデートしました。繰り返しになりますが、単純延長だけだと、新規では書きづらいです。
【新型コロナ】緊急事態宣言で多くの書店が休業 時短での営業継続も〈文化通信デジタル(2020年4月8日)〉
緊急事態宣言を受け、翌日から書店も休業や時短営業を開始。状況がまとめられています。
リード、教育総合展(EDIX東京)開催延期 ~ 新型コロナウイルス感染拡大を受け〈HON.jp News Blog(2020年4月9日)〉
中止ではなく延期。代替会場を急に用意するのは、いろんな意味で大変だったのではないでしょうか。リードの執念を感じます。
【更新】銀の鈴社、児童書・絵本・詩集など約500点をアイプレスジャパンの電子書店「コンテン堂」モール内にて期間限定で無料配信 ~ 新型コロナウイルス感染拡大を受け〈HON.jp News Blog(2020年4月10日)〉
当初、4月10日までの予定でしたが、5月10日まで延長されたため、アップデートしました。なお、オンライン授業でも利用可能とのことです。
株式会社カーリル、新型コロナウイルス感染症による全国の公立図書館への影響の調査結果を発表〈カレントアウェアネス・ポータル(2020年4月10日)〉
緊急事態宣言を受け、図書館がどういう状況になっているかをカーリルが調査。調査対象の約半分が休館を発表しているそうです。これは辛い。校正のため原典にあたるとか、新聞のバックナンバーで事実確認をするといった、情報の精度を高める作業が停滞しそうです。
遠隔授業を阻む著作権の問題をクリアにする「授業目的公衆送信補償金制度」とは?〈HON.jp News Blog(2020年4月10日)〉
4月6日のSARTRASの発表で、新制度前倒しがほぼ確定だと判断、せっかく取材へ行ったのに記事化できていなかった1月31日開催「著作権法第35条の一部改正に関するブリーフィングセッション」(一般社団法人日本著作権教育研究会)のレポートを兼ねて、これまでの経緯や新旧制度の違いについて解説を試みました。7000字に3日間かかった……。でも、知財の専門家からも好評価が得られたようで、良かったです。
授業目的公衆送信補償金制度の施行期日が閣議決定、4月28日から制度施行へ ~ 遠隔授業で著作物が円滑に利用可能に〈HON.jp News Blog(2020年4月10日)〉
上記の記事を公開した日に、制度施行日閣議決定。4月28日からの制度施行が確定しました。これから大急ぎで「著作物の教育利用に関する関係者フォーラム」をオンラインで開催し、運用指針を確定するとのことです。
KADOKAWA、ライトノベルレコメンドサイト「キミラノ」での無料公開をラインアップを追加して5月11日まで延長 〜 新型コロナウイルス感染拡大を受け〈HON.jp News Blog(2020年4月11日)〉
こちらは実質的な新しい情報は延長とラインアップ追加までなのですが、初報を1周年記念の他の施策に紛れ込ませる形でアップデートしていたため、新規記事としました。
海外
米広告主が懸念するコロナウイルス関連のフェイクニュースを洗い出すサービス〈HON.jp News Blog(2020年4月5日)〉
最近流行のAI任せではなく、人力も使って洗い出ししているそうです。単純にキーワードでブロックすると、良質なサイトにも載らなくなっちゃいますもんね。そういう事態は、広告主も避けたいはず。
米バーンズ&ノーブルの流通倉庫で新型コロナウイルスの集団感染が発生〈HON.jp News Blog(2020年4月8日)〉
https://hon.jp/news/1.0/0/29214
初出時タイトルを「アウトブレイクが発生」としていましたが、アウトブレイクという言葉の意味には発生を含むという指摘が複数あったため、「集団感染が発生」と変更、本文に説明を追加しました。「オーバーシュート」という言い方を、できればオーバーライド(上書き)したいと思ったのですが、「アウトブレイク」だけだと伝わらない可能性がある。だから、意図的に「発生」を付けたんですが……うーん、難しい。
各国で新型コロナウイルス関連の本が続々と出版へ〈HON.jp News Blog(2020年4月10日)〉
ロックダウンが「現実的でない」と出版社に断られていた本も。作家は想像できていたのに、出版社は想像できていなかった、と。
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