米広告主が懸念するコロナウイルス関連のフェイクニュースを洗い出すサービス

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 全米の各都市でロックダウンが進む中、新型コロナウイルス(COVID-19)に関するニュースを伝える新聞のウェブサイトや、デジタルの出版サイトではアクセスが急増している一方で、広告主はウイルスの話の横に広告が出ないようにブロックしているとニューヨーク・ポスト紙が伝えている。

 主にアメリカとヨーロッパの広告市場を調査する Interactive Advertising Bureau の調べでは、広告量はデジタル出版で33%減、「レガシー」と呼ばれる紙の媒体で39%減となっているが、どうやら世界中に広がったパンデミックに関連する情報と並ぶのを避けるため、特定の言葉をブラックリスト入りさせているというのも一因だという(なお、「コロナウイルス」の前は「トランプ」が広告主が避けたいワードの1位だった)。

 世界中の5000サイトをモニターし、そのうち3000のサイトを「グリーン」(信用できる)、1200サイトを「レッド」(怪しい)と格付けしている NewsGuard のスティーブ・ブリルは、「広告主は何が何でも避けたいというわけではない」という。「ニュースガード」では広告掲載時の指標となるように Peer39 と提携して6週間前に「コロナウイルス誤報トラッキングセンター」を立ち上げ、キーワードだけでなく、きちんと訓練されたジャーナリストを使ってフェイクニュースを洗い出している。

参考リンク

ニューヨーク・ポストの記事
https://nypost.com/2020/04/02/publishers-reel-as-coronavirus-pandemic-drains-ad-sales/
ニュースガードのサイト
https://www.newsguardtech.com/coronavirus-misinformation-tracking-center/
ニューズウィーク誌の記事

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著者について

About 大原ケイ 289 Articles
NPO法人HON.jpファウンダー。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。
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