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2018年11月5日~11日は「正規版を示すABJマークの運用開始へ」「ebookjapan全面リニューアルの狙い」などが話題に。編集長 鷹野が気になった出版業界のニュースをまとめ、独自の視点でコメントしてあります。
国内
教養新書の作り方と、カッパ・ブックスの作り方 ~ 本の学校 出版産業シンポジウムレポート〈HON.jp News Blog(2018年11月5日)〉
https://hon.jp/news/1.0/0/14195
取材しました。同じ新書といっても、作り方のアプローチにこれほど違いがあるとは。古びないテーマを選ぶ教養新書と、いま世の中に求められているテーマから企画する「カッパ・ブックス」方式。私は、あまりレーベルを気にせず買っていたので、自宅の新書本棚は見事にバラバラです。
ネット無料画像:利用に注意! 自治体が使用、多額請求も〈毎日新聞(2018年11月5日)〉
https://mainichi.jp/articles/20181105/k00/00m/040/130000c
私はここ何年か、デジタル出版関連の授業を担当していますが、実習のときGoogle検索で「フリー 画像」といったキーワードで探したのであろう写真やイラストを使用して提出してくる学生が、毎年少なからず存在します。しかも実習は必ず、著作権についての解説を行ったあとにやっているので、授業聞いてないのが丸わかりだったりして、こっちも凹みます。
もっとも、いま働いている人の大半は、著作権教育など受けていないわけですから、この記事のような「事故」を起こすのはむしろ当然のことなのではないか、とも思います。利用許諾のルールも、サイトによって違ったりしますから、けっこう注意が必要なのですよね。有名な「いらすとや」も、利用規約に「素材を21点以上使った商用デザイン」は有償と書いてあったりします。
海賊版サイトと正規版サイトがだれでも判別できる「ABJマーク」の使用申請が受付中 〜 正式運用開始は11月30日から〈HON.jp News Blog(2018年11月6日)〉
https://hon.jp/news/1.0/0/14348
先週のメルマガで「タレコミ歓迎です」と書いたのですが、結局、自分で見つけました。気づいたのが説明会当日の朝で、慌てて取材へ向かったという。「ABJマーク」でTwitterを検索してみたら、電流協の案内ページは9月中旬ごろにはすでにできていたようです。
さて、記事への反響で「音楽・映像の正規版を示すエルマークがぜんぜん認知されていないのに、その真似をしても意味がないのではないか?」といった声を複数見かけました。これは、ユーザーへの正規版認知という意味以外に、正規版マークを海賊版に無断で使われたとき商標法違反(非親告罪)で取り締まることが可能という意味もあるのです(説明会でそういう解説はありませんでしたが)。もちろん、「静止画ダウンロード違法化への布石」という意味合いも大きいとは思います。
ヤフーの膨大なデータをフル活用し、ユーザーの嗜好やTPOに合わせたレコメンドを ~ 電子書店「ebookjapan」全面リニューアルの狙い〈HON.jp News Blog(2018年11月7日)〉
https://hon.jp/news/1.0/0/14257
取材しました。パーソナライズド・レコメンデーションには各社取り組んでいますが、データの量がものをいう世界でもあります。そのために、ヤフードメインへ移る必要があるというのは、一定の合理性があるように思えました。ただ、新アプリはともかく、新サイトはちょっと準備が足らなかったのではないか? という気もしますが。
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