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フランスの主要Webメディア報道によると、フランスのシラク大統領は先週、米Google社が昨年から始めた図書館オンライン化サービス「Google Print」に対抗できる、同国独自のネット電子図書館システムを策定するよう政府へ指示することを表明した模様。
「Google Print」とは、英米の主要大学の所蔵文献などをGoogle検索サイト上で全文検索可能にさせるためGoogle社が昨年発表したサービス。基本的には書籍のページスキャン作業をGoogle側が行い、それをオンライン表示される著作権の対価として出版社の広告リンクを掲載するという内容となっている。まだ実験的なプロジェクトではあるものの、すでに一部の英文専門書に関しては部分閲覧が可能となっており、全世界の出版関係社・図書館関係者がその動向を注目していた。
今回の仏大統領の発言は、先月フランス国立図書館長が『Le Monde』紙面上に投稿した「Google Printの台頭は世界のアングロ・サクソン化を進める」論を受けての援護発言だと推測されており、今後他の欧州諸国でも似たような動きがいくつか始まるものと推測される。
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Google Printサービスの一例(シェークスピア『ロメオとジュリエット』の場合、検索の上に書籍ページ閲覧用のリンクが現れる)
http://www.google.com/search?hl=en&lr=&q=book+romeo+and+juliet
Google Print解説ページ(英文)
http://print.google.com/
ネット図書館構想に「反対」、フランス国立図書館長(2005年2月21日)
http://ebookspot.jp/modules/rsnavi/showarticle.php?id=222
米Google、図書館の蔵書閲覧サービスにも着手(2004年12月15日)