【更新】新型コロナウイルスが世界各地のブックフェアにも影響

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 世界最大の児童書のコンベンションであるボローニャ・ブックフェアだが、イタリアでも急に新型コロナウイルス(COVID-19)感染者が増えているため、3月30日から予定されていた開催が5月4日~7日に延期されると発表された。

 毎年3万人ほどの児童書出版関係者が集まるブックフェアだが、イタリアはこれまで死者5名、感染者200名が報告され、ヨーロッパ最多となっている。ボローニャは感染被害が集中している北部のロンバルディから電車で1時間ほどの距離だが、ミラノの出版社でも自宅勤務が奨励されている。

 2月4日〜9日に予定されていた台北国際ブックフェアも既に5月7日〜12日に延期されている。ロンドン・ブックフェアは予定通り3月10日から開催される予定だが、参加をとりやめた日本の出版社も少なくない状況だ。

 [以下3月5日更新]3月10日から12日の開催が間近に迫りながらも既に大手出版社が軒並み出張の取りやめを発表していたロンドン国際ブックフェアだが、結局新型コロナウイルスがヨーロッパにも広がりを見せたため、キャンセルという決断を取らざるを得なかったと複数のメディアが伝えている。

 主催のリード・エギジビションズは、毎年2万5000人が集まるブックフェアについて「残念だが今年は諦めざるを得ない。来年はさらに盛大になって戻ってくる」とコメントしている。今年は1971年の創設以来50周年を祝う予定だった。[更新ここまで]

参考リンク

BBCの記事
https://www.bbc.com/news/entertainment-arts-51735208
ガーディアン紙の記事
https://www.theguardian.com/books/2020/mar/04/london-book-fair-cancelled-over-coronavirus-fears-amid-growing-anger
パブリッシャーズ・ウィークリーの記事
https://www.publishersweekly.com/pw/by-topic/childrens/childrens-industry-news/article/82512-bologna-book-fair-moves-to-may-due-to-coronavirus.html

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著者について

About 大原ケイ 289 Articles
NPO法人HON.jpファウンダー。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。
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