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米国の電子書籍普及団体の1つであるOpen eBook Forum(本部:ニューヨーク州ニューヨーク市)は今年4月にニューヨーク市内の会場において、価格高騰が社会問題化しつつある米国教科書市場への電子書籍ビジネス参入に関するセミナーを開催する。
現地時間4月14日にニューヨーク市内で開催予定となっているこの「eBooks in Education Conference」では、E-Ink社(ソニー製の読書端末で採用されているディスプレイ部品を供給)やKent Display社(同じく松下製の読書端末で採用)などの電子ペーパーメーカーも参加。現在、米国全土で社会問題化しつつある教科書の価格高騰をテーマに、同市場への電子書籍ビジネスの参入方法などについて議論するという内容となっている。講演企業としては、上記の電子ペーパーメーカー以外に教科書出版大手のMcGraw Hill Higher Education社やThompson Learning Labs社、電子書籍流通大手のOverDrive社、視覚障害者団体Daisy Consortiumなどが確定している。
なお、米国ではここ1~2年、出版不況などのあおりで教科書価格が高騰を続けており、全米の各主要大学のキャンパスで“出版社悪玉”論を唱える学生や教授たちによる反対運動が活発化。PDFで教科書を無料配布する教授や英国製の教科書を安価に並行輸入/販売する学生ボランティア団体などが急増しており、大きな社会問題になりつつある。今回のセミナーでは、それを契機に教育現場への電子書籍の本格導入を訴えたい模様だ。
Open eBook Forumの本件に関するプレスリリース(英文)
http://www.openebook.org/pressroom/pressreleases/educonference.htm
米国の2004年電子書籍販売ランキング、トップは『ダビンチ・コード』、『聖書』は6位(1月24日)