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株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ、本社:東京都千代田区)は28日、都内で記者会見を開催し、PHSサービスの新規受付を4月30日に終了すると発表し、2年後を目処にPHSサービスを終了させる考えを明らかにした。
NTTドコモグループ9社は今年1月27日、同社のPHS網向けに運営されている電子書籍販売サービス「M-stage book」を今年6月30日をもって終了することを明らかにしており、PHSサービスそのものの動向にも注目が集まっていた。
NTTドコモグループ9社は、1998年12月1日にNTTパーソナルグループ9社からPHS事を受け継ぎ、音声通話、およびデータ通信のサービスを提供してきた。しかし、携帯電話サービスの低料金化や多機能化などにより、PHSの契約数は減少傾向にある。最盛期の1997年9月には212万契約を獲得したものの、NTTドコモに営業譲渡されてからは、2001年度末に192万契約が最高で、今年2月27日時点では135万契約まで減少。NTTパーソナルから事業を引き継いでから昨年度までの6年間で累積赤字は約3,800億円。今年度も250億円の赤字が予想されていた。
PHSサービスとして通信速度の向上も検討したものの、投資額として4,000〜5,000億円が必要になることから、現状のPHSサービスでは成算が立たないと判断。PHSとFOMAの2つを追えず、経営資源をFOMAに一本化させることにしたという。
これに伴い、2005年3月期にPHS事業資産の減損損失などを計上、業績予想を当初見込みの7,580億円から7,220億円に下方修正した。
現在のユーザーは当面、PHSを利用できるが、利用状況をみながら2年後程度でサービスの終了を考えているという。また、同社の携帯電話へ移行する場合、割引サービスなどを考慮して特典を用意する。また同社携帯電話の新規契約にかかる事務手数料は無料となる予定。移行の特典は4月1日から提供する。
【関連リンク】
株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 本記事についてのニュースリリース
http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/05/whatnew0228.html
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