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先週は「『Kindleインディーズマンガ』開始」「ぜんぶ小文字のマンガアプリ『ebookjapan』」などが話題に。毎週月曜恒例の、出版業界関連気になるニュースまとめ、2018年7月2日~8日分です。
『comico』編集長に転職した元・小学館編集者 「紙からデジタル」移行の魅力とは〈ORICON NEWS(2018年7月1日)〉
武者正昭氏へのインタビュー。藤田和日郎氏と交互に登場する『読者ハ読ムナ(笑)』を最近読んだばかりだったので、タイムリーでした。見開き単位で設計する紙のマンガとの違いが「テレビに近い」というのは面白い視点。デジタルコミックへの移行は、大画面の映画が小さい箱のテレビへ移行していった時代に似ていると考えているそうです。なるほど。
note、出版社などへのクリエイター紹介プログラムに18社が新たに参画〈note公式(2018年7月2日)〉
「note」は4月23日にダイヤモンド社、扶桑社、マガジンハウスの3社とパブリッシング・パートナーシップを締結、「クリエイター紹介プログラム」を開始したことを発表しています。今回新たに、アップルシード・エージェンシー、学研プラス、キノブックス、木楽舎、KK ベストセラーズ、実業之日本社、実務教育出版、翔泳社、スクウェア・エニックス、誠文堂新光社、世界文化社、SBクリエイティブ、ぴあ、文響社、文芸カドカワ、ボーンデジタル、雷鳥社、ライツ社の18社(もしくはレーベル)と、新たにパートナーシップを締結したとのこと。先の3社からはすでに書籍化決定案件がいくつか進行しているそうです。ここまで急に増えると思っていなかったので、正直驚きました。
eBookJapan、ヤフーとの提携で1600冊以上の無料コミックを揃える「ebookjapan」リリース〈MdN Design Interactive(2018年7月2日)〉
コミック専門アプリをリリース。従来の電子書店「eBookJapan」とは別のアプリで、表記はぜんぶ小文字です。基本無料で毎週更新されたり、話レンタルや購入機能もあり。Yahoo!Japan IDでログインする形になります。iPad Proで少しためしてみましたが、最初からちゃんと見開き表示に対応しているあたり、「マンガのことをわかっている」感があります。
出版ニュースブログhon.jp DayWatch、日本独立作家同盟によるベータ運用開始〈カレントアウェアネス・ポータル(2018年7月3日)〉
ベータ運用開始を国立国会図書館のサイトに取り上げていただきました。ありがたや、ありがたや。
講談社のイラスト投稿サイト「ILLUST DAYS」、βテストユーザーを100人募集〈ITmedia NEWS(2018年7月5日)〉
講談社が、マンガ投稿サイト「DAYS NEO」でタッグを組んでいる未来創造と、新たにイラスト投稿サイトを開始。ベータ版のテストユーザー100人を募集しています。「DAYS NEO」の兄弟サイトという位置づけになるとのこと。クリエイターの争奪戦がますます熾烈に……!
アマチュア漫画家が作品を無料公開「Kindleインディーズマンガ」 人気作家には分配金〈ITmedia NEWS(2018年7月5日)〉
こちらはアマゾンによる投稿サイト。「Kindleダイレクト・パブリッシング」の延長上にあるサービスで、作品の販売ではなく無料公開ができ、人気作家には基金から分配金が支払われるシステムです。他の投稿サイトで公開済み作品でも構わないとのこと。他ストアとプライスマッチングで無料化する技が、マンガについては不要になったことに。昨年9月に開始した「Kindleマンガストア」で、他の有料作品に混ざって「新着インディーズマンガ」の一覧が表示される形になっています。民族大移動が起こりそう。他社は戦々恐々でしょう。ただ、まだ本稿執筆時点では192件と数は少ないです。連載的に、話単位で公開している作品もいくつかあります。