「JPRO出版情報登録センター説明会」「スタディプラス電子参考書サブスクサービス提供開始」など、出版業界気になるニュースまとめ #391(2019年9月16日~22日)

出版業界気になるニュースまとめ

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 2019年9月16日~22日は「JPRO出版情報登録センター説明会」「スタディプラス電子参考書サブスクサービス提供開始」などが話題に。編集長 鷹野が気になった出版業界のニュースをまとめ、独自の視点でコメントしてあります。

国内

2018年度のインターネットルート(紙媒体のみ)は2094億円、電子出版物は3035億円 ~ 日販『出版物販売額の実態 2019』より ~〈HON.jp News Blog(2019年9月17日)〉

 日本出版販売株式会社の営業推進室 出版流通学院は9月12日、『出版物販売額の実態 2019』を発行した。2018年度の書店ルート販売額は9454億6600万円(前年比92.2%)、インターネットルート(紙媒体のみ)は2094億円(同105.3%)、電子出版物は3035億円(同125.2%)と推定している。 2018年度の他の傾向としては、コンビニエンスストア(CVS)と、その他(大学生協・駅・スーパー・ドラッグストアなど)の減少傾向が続いて...

 恐らく「書店ルート1兆円割れ」「書店数1万割れ」というトピックスのほうが記事としては反響が大きいことが予想できたのですが、意図してタイトルにも本文にも使いませんでした。悪いほうにばかり着目して、増幅しても仕方がないと思うのです。

漫画村「後継サイト」提訴 米で日本の4社、賠償請求〈共同通信(2019年9月17日)〉

 後継サイト、訴えられたらすぐ閉鎖した模様。出版大手4社が手を組んで動いた点に拍手。これで違法サイト潰しの新たなノウハウが蓄積できそうです。

JPRO出版情報登録センターの現状とこれから ~ 書誌情報の一元化と3つのQでマーケットインの出版へ〈HON.jp News Blog(2019年9月18日)〉

 一般社団法人日本出版インフラセンター(JPO)は9月17日、JPRO出版情報登録センターの説明会「JPRO MORE ―― 出版社・取次会社・書店・図書館をつなぐ『今』と『未来図』」を開催した。第1部では来年3月リリース予定のB向け情報提供ツール「Books PRO」(仮称)などについて、第2部では10月1日以降の電子出版物情報登録新方式について、それぞれ説明が行われた。業界統一フォーマットで川上から川下まで [写真クリックで拡大...

 説明会、取材しました。「Books PRO」で近刊予約や注文ができるようになってからが本番、という気がします。一般向けの「Pub DB」も「Books」へ変わったのち、電子版の書誌ページが出るようになってからが本領発揮でしょう。そうなると、横断検索サービス「hon.jp」(小文字)などが目指していた姿に……。それにしても「3つのQで、Thank you」は思わず吹いた。不覚。

海賊版・漫画村元運営者、逮捕へ 星野容疑者、24日にも日本送還〈共同通信(2019年9月18日)〉

 フィリピンで拘束されたという報道が7月9日。移送まで2カ月以上かかるものなんですね。いずれにせよ、これで全容解明へ向けて大きく前進することでしょう。

スタディプラス、スマホで利用できる電子参考書サブスクサービス「ポルト」を提供開始〈EdTechZine(2019年9月18日)〉

 スタディプラスは、大学受験生向け電子参考書のサブスクリプション(定額制)サービス「ポルト」を9月17日から提供開始した。サービスリリース時点で旺文社、山川出版社といった教育系出版社12社が参画し、約30冊の参考書が提供される。月額利用料金は980円(税抜)。

 教育系出版社12社が参画。のわりに当初のラインアップが約30冊と、少し寂しい感じが。来年夏までに、3倍に増やす計画とのことですが。ところで『2020年版 センター試験過去問研究 英語』がラインアップされているんですが、センター試験改め2020年度から始まる「大学入学共通テスト」の英語は、どうなるのかな……?

DNP/ジュンク堂書店池袋本店で書棚型デジタルサイネージの実証実験〈流通ニュース(2019年9月19日)〉

大日本印刷(DNP)と丸善ジュンク堂書店は9月18日、ジュンク堂書店池袋本店において、プロジェクターとセンサーを搭載した書棚型デジタルサイネージ「デジタルシェルフ」の導入実験を開始したと発表した。 <

 動きがあると目に留まりやすいのは確か。立ち読みしてると、視界でチラチラ煩わしそうではありますが。立ち止まった頻度などをセンサーで記録しているというのも面白い。

オトバンクとコナミスポーツクラブが事業提携 ~ オーディオブックでアタマを、運動でカラダを鍛えるタイアップ企画〈HON.jp News Blog(2019年9月19日)〉

 株式会社オトバンクとコナミスポーツ株式会社は9月17日、初の事業提携を行い、共同でタイアップ企画を開催すると発表した。第1弾の企画コンセプトは「カラダとアタマを一緒に鍛える!」で、開催期間は9月17日から10月14日。 オーディオブックを聴きながらランニングやウォーキングをする「ながら読書」の習慣化が広がっている。そのため、読書・スポーツの秋に合わせて、オーディオブックを聴くことでアタマを鍛えながら、運...

 スポーツクラブとオーディオブック、相性抜群だと思います。良いコラボ。

「マンガワン」で小説が配信開始 ~「0時に無料」で待てば続きが無料で読める〈HON.jp News Blog(2019年9月20日)〉

 株式会社小学館は9月20日、コミックアプリ「マンガワン」で新たに小説コンテンツの配信を開始したことを発表した。毎日0時に次の話が無料で閲覧できる「0時に無料」の対象になっている。 今回配信されたのは『血と灰の女王~善悪の彼岸~』(今慈ムジナ/原作:バコハジメ)、『最強職《竜騎士》から初級職《運び屋》になったのに、なぜか勇者達から頼られてます』(あまうい白一/イラスト:泉彩/小学館ガガガブックス)、...

 試しにアプリを開いてみてびっくり、固定レイアウト。さすがにスマホで素のままでは読むのが困難なので、ピンチアウトしてみたところ、ベクタ形式ではなくラスタ形式(ビットマップ)であることも確認できました。なにか事情はあるんでしょうけど……。

貴重な郷土資料が「封印」も VHS、各地の図書館で閲覧終了…ダビングも壁高く〈J-CASTニュース(2019年9月21日)〉

1970年代~2000年代にかけ、映像媒体の主流だったビデオテープ規格「VHS」。再生機器の生産終了などに伴い、VHSで記録された映像資料の視聴や貸出しを終了する公立図書館が出てきており、郷土資料などの閲覧が困難になるのではないかと心配の声があがっている。大阪市立図書館は2020年度末で館内視聴を終了し、その後順次、貸出しも終了することを発表。ツイッターで注目を集めた。取材に応じた同館によると、郷

 ちょっと意味がわからないのですが、貴重な郷土資料なら問答無用で著作権法第31条1項2号の例外規定「図書館資料の保存のため必要がある場合」に当てはまるのではないでしょうか。平成29年4月の文化審議会著作権分科会報告書でも「同号の規定に基づき,記録技術・媒体の旧式化により作品の閲覧が事実上不可能となる場合に,新しい媒体への移替えのために複製を行うことも可能であると解せられる」(↓PDFの122ページ)と明記されています。

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CC BY-NC-SA 4.0
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※本稿はクリエイティブ・コモンズ 表示 – 非営利 – 継承 4.0 国際(CC BY-NC-SA 4.0)ライセンスのもとに提供されています。

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著者について

About 鷹野凌 674 Articles
HON.jp News Blog 編集長 / NPO法人HON.jp 理事長 / 明星大学でデジタル編集論・二松學舍大学でエディティング・リテラシー演習担当の非常勤講師 / 日本出版学会員 / デジタルアーカイブ学会員 / 主な著書『クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。著作権のことをきちんと知りたい人のための本』(2015年・インプレス)
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