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2019年6月10日~16日は「TSUTAYA、買切方式導入へ」「『ViVi』と自民党のコラボが炎上した背景は」などが話題に。編集長 鷹野が気になった出版業界のニュースをまとめ、独自の視点でコメントしてあります。
【目次】
国内
TSUTAYA、出版社から書籍を購入し販売する「買い切り」方式導入へ 出版流通の変化加速〈毎日新聞(2019年6月11日)〉
20%だけ返品対象にする、値下げはしないなどの条件があるようです。正味はどれくらいなんだろう? この記事内では他の事例としてアマゾンしか触れていませんが、買切・直仕入は紀伊國屋書店のほうが先行していますね。2015年9月に村上春樹氏の『職業としての小説家』(スイッチ・パブリッシング)を、初版の9割を紀伊國屋書店が買切で仕入れたのは大きな話題になりました。
「絵本ナビ」プレミアムに児童書の読み放題コーナーが追加〈HON.jp News Blog(2019年6月12日)〉
デジタル絵本約300冊が読み放題などの特典があるプレミアムサービスに、児童書(読みもの)が追加。どんどん充実。
雑誌は政治的発言をして良いはず 『ViVi』と自民党のコラボが炎上した背景とは(植村八潮)〈Yahoo!ニュース個人(2019年6月12日)〉
ファッション雑誌が政治的な記事を載せたから炎上したのではなく、広告企画だから「表現メディアが主体性を失って、政治に利用された」ことに対し批判されているのだ、という指摘。どういう広告を載せるか/載せないかという判断も「媒体方針」なので、私は好きにすればいいと思うのですが、植村氏がおっしゃるように、この「媒体方針」を『ViVi』読者がどう捉えたのか? は気になります。
なお、参議院選挙へ向けてこれから政治的な広告が増えてくることが予想されますが、HON.jp News BlogはGoogle AdSenseの設定で、以前から「政治」を含む「デリケートなカテゴリ」はすべてブロックしてあります。一般カテゴリでも、私が不快と感じる広告が多いものはブロックしてますし、ときどき広告レビューセンターをチェックして個別にブロック、というメンテナンスもしています。Google AdSenseの収益性は確実に下がりますが、それが媒体方針なので。
小説投稿サービス「ノベルバ」で「待つと無料」の商業作品を配信開始〈HON.jp News Blog(2019年6月13日)〉
小説投稿サービスに商業作品も配信されるのは、カクヨムなど他でもあるので珍しくはありませんが、「待つと無料」方式でマネタイズも図ろうとしている点は興味深い。ただ、ラインアップはいまのところ双葉社だけのようです。
海外
ヘッジファンドによるバーンズ&ノーブル買収話に”待った”〈HON.jp News Blog(2019年6月11日)〉
「最終合意に至った」と報じられた後に、カウンター情報が出てきている模様。ただ、その後、締め切りまでに新しい入札は受領されなかった(↓)ようです。
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