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6月7日にニューヨーク・タイムズなど一部マスコミで「最終合意に至った」とされた米最大手書籍チェーン店のバーンズ&ノーブル(Barnes & Noble、以下B&N)の身売り話だが、ウォール・ストリート・ジャーナルなどは、今回話をとりまとめたエリオット・マネージメントより先に買収交渉をしていたリーダーリンク(ReaderLink)社も、エリオットの買収額を上回るオファーを出してくるだろうと報じている。
リーダーリンクは、全米6万6000店の量販店に書籍を卸す取次で、他にも出資者を探してでもエリオット側が提示した1株6.50ドルを上回り、レン・リッジオ会長にとっても魅力的なオファーにすべく奔走しているという。
他のビジネス誌も、B&Nの株価がエリオットが提示した6.50ドルを上回っていることから、市場がもっといいオファーを期待していると見る。一方で、ブルームバーグ紙の社説でも、B&Nの近年の業績から2020年のEBITDA(M&Aの指針とされる、金利支払い前 税金支払い前 固定資産の償却費控除前の利益のこと)を考慮しても、エリオットのオファーは格安だと解説している。
エリオットの買収案では、リッジオ会長は全面的に経営から身を引き、B&N株は上場廃止となるが、彼にもう少し経営に関わりたい気持ちがあれば、他のオファーにも心が動くかもしれない。
参考リンク
ニューヨーク・タイムズの記事
https://www.nytimes.com/2019/06/07/books/barnes-noble-sale.html
ウォール・ストリート・ジャーナルの記事