米大手取次ベイカー&テイラーが書店への取次から撤退

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 アメリカ第2位の規模のホールセラー(取次)であるベイカー&テイラーがリテール(書店)向けの卸業から撤退する決断をしたと業界誌パブリッシャーズ・ウィークリーが伝えている。

 これは、2016年にベイカー&テイラーを買収したフォレット社の教育ビジネスに沿う形にしたもので、この半年ほどは最大手のイングラムに買収されるのではないかという噂もあった。

 ベイカー&テイラーのデイビッド・カリー社長は、多くの出版社がアカウント(書店)と直取引を強化する流れの中で、取次への依存度が低くなっていることも考慮したという。今回の措置でニュージャージー州とネバダ州の倉庫を閉鎖し、従業員500人ほどをカットする。現在取引のある出版社や書店とはスムーズな取引関係の終了に向けて十分に時間をとっていくともコメントした。

 その一方で中小出版社を相手に、営業やマーケティングも込みでディストリビューターとしての機能を請け負う「ベイカー&テイラー・パブリシャー・サービス」は引き続き存続する。また成長中のブックフェア・ビジネスのための施設や、様々な公共施設からEブックにアクセスできるようにする「B&Tポップアップ図書館」などのビジネスは拡大する、とも。

参考リンク

パブリッシャーズ・ウィークリーの記事
https://www.publishersweekly.com/pw/by-topic/industry-news/bookselling/article/79933-b-t-to-close-its-retail-wholesale-business.html
フォレット社のプレスリリース
https://www.follett.com/news?articleid=16134

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About 大原ケイ 205 Articles
NPO法人HON.jp 理事。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。
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