大笑いで読み聞かせするスコットランドのおばあちゃんが児童書ヒットメーカーに

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 オーストラリア在住のジャニス・クラークがこの夏、孫に『Wonky Donkey(ふらつくロバさん)』という絵本を読み聞かせしながら、涙が出るほど笑っている映像が世界中でバズった。ニュージーランドで絶版になっていたクレイグ・スミス著のこの本は世界各国で復刻され、ベストセラー入りした。

 ヒットメイカーとして有名になったクラークはその後も読み聞かせの様子をSNSに上げていたが、どうやら第2弾はドーバー出版の『I Need a New Butt!(新しいお尻にしなくちゃ!)』で、彼女のおかげで10万部が売れたと業界誌パブリッシャーズ・ウィークリーが伝えている。

 読み聞かせの映像はすでに100万回以上再生され、「Scottish Granny(スコットランドのばぁば)」の愛称で親しまれるに至った彼女の元には世界中から児童書が送られるようになったという。「孫のアーチャーに読んでるだけなんだけど、みんなが笑ってくれたり、儲けられたりするのなら続けようと思って」とクラークさんはいう。フェイスブックのフォロワーが7万人、ユーチューブのサブスクライバーが2万人に達し、「自分も子どもに読み聞かせをするようになったとか、みながコメントを残してくれるんです」と語る。

参考リンク

パブリッシャーズ・ウィークリーの記事
https://www.publishersweekly.com/pw/by-topic/childrens/childrens-book-news/article/78864-the-scottish-granny-cracks-up-and-another-book-becomes-a-bestseller.html
最初にバズった読み聞かせの記事
https://www.publishersweekly.com/pw/by-topic/childrens/childrens-book-news/article/77991-viral-video-boosts-sales-for-the-wonky-donkey.html
読み聞かせのユーチューブチャンネル

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著者について

About 大原ケイ 289 Articles
NPO法人HON.jpファウンダー。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。
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