アマゾン傘下のオーディブル、オーディオブックのテキスト表示機能で出版社と和解

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 アマゾン傘下のオーディオブック配信サービス「オーディブル」(Audible)は、朗読部分の数行をAIでテキストに自動変換して表示する機能「オーディブル・キャプション」を昨年7月に発表(記事)、その後、ビッグ5を含むアメリカの大手出版社7社から出版契約違反として訴えられていた(記事)が、このほど和解が成立したとアマゾンが報告した。

 オーディブルの担当弁護士の報告によると、協議はずっと続けられており昨年12月までに和解案を7回ほど訂正して各社の了解が得られたので、21日までに各社の署名をとりつけ、法廷に提出予定だという。

 オーディブルは昨年9月から主にアメリカ国内の公立校と提携し、オーディオブックの音声が流れる部分のテキストを表示できるようにすると発表していた。オーディオブックの出版契約にはテキスト表示が含まれていないが、出版社との合意がないままにテキスト表示に踏み切ったことにより、訴えられていた。

参考リンク

シアトル・タイムズの記事(AP)

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著者について

About 大原ケイ 289 Articles
NPO法人HON.jpファウンダー。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。
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