【週末集中ゼミ】「hon.jpターミナル」で学ぶ電子書籍の商品管理 第21回「namespaceっていったい何?(3)」

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【編集部記事】※いつもhon.jp DayWatchをご覧いただきましてまことにありがとうございます。

 hon.jp DayWatchでは毎週末、あまり語られることがなかった「商品管理」という観点で、電子書籍の本質に迫っていきます。そして、すでに複数出版社で使われている「hon.jpターミナル」という電子書籍書誌管理システムを使いながら、その業務対策について考えていきます。出版社勤務の方は、ぜひ研究の参考にしてみてください。—hon.jpシステム部

 過去2回にわたり、「hon.jpターミナル」では「jp.co.digpub.dept1.tanaka.koinoyokan1」などいった感じに、namespaceという仕組みを電子書籍管理に使っていることを説明しました。

 では、なぜ電子書籍管理にnamespaceのような仕組みが必要となるのでしょう? ヒントは、namespaceという言葉の「space(空間・宇宙)」の部分にあります。下図は、出版社の中における電子書籍の管理構造を違ったかたちで図示したものです。

電子書籍の自己相似性

 上図の例では、「デジタル出版社」の中に「Web制作室」「第一編集部」「雑誌編集部」「事業企画部」という電子書籍制作グループがあり、それぞれの中に「田中」「山本」など担当者がいて、さらにそれぞれ「作品Y」「作品Z」など担当作品があって….といった感じで入れ子式に何重もの階層構造をつくり上げています。

 わかりづらいですね。少し、言い方を変えてみます。

 図例では、「デジタル出版社」という名前の小宇宙の中に、「Web制作室」「第一編集部」「雑誌編集部」「事業企画部」という名前の小宇宙があり、それぞれの中にそれぞれの中に「田中」「山本」などという名前の小宇宙があって、さらにそれぞれ「作品Y」「作品Z」などといった名前の小宇宙があって….これで図が少し違ったかたちで見えるようになりましたか?

 紙書籍と違い、無限大に生み出せる仮想商品である電子書籍では、それぞれを延々と入れ子状に折り重なったname(名前)のspace(空間・宇宙)として認識する必要があります。そのために、namespaceという識別のための仕組みが欠かせないのです。

 今ひとつわからなくても大丈夫です。ただ、上の図をときどきイメージできるようにしておいてください。

 次回は、電子書籍のnamespaceが、出版社の経営方針に応じて次々と変化する性質があることを説明します。

※次回、第21回「namespaceっていったい何?(4)」はこちらからどうぞ。【hon.jp】

問合せ先:hon.jpターミナルの製品概要ページ( http://hon.jp/doc/honjpterminal.html

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