《この記事は約 4 分で読めます(1分で600字計算)》
【編集部記事】※いつもhon.jp DayWatchをご覧いただきましてまことにありがとうございます。
hon.jp DayWatchでは毎週末、あまり語られることがなかった「商品管理」という観点で、電子書籍の本質に迫っていきます。そして、すでに一部出版社で使われている「hon.jpターミナル」という電子書籍書誌管理システムを使いながら、その業務対策について考えていきます。出版社勤務の方は、ぜひ研究の参考にしてみてください。—hon.jpシステム部
今回から、「hon.jpターミナル」の操作ユーザーインターフェイスについて解説していきます。実際の操作自体はとても単純で、本ページで紹介する“3つの事柄”さえ覚えれば、誰でも「hon.jpターミナル」マスターになれます。
まず1番目に覚えておくべきことは、「hon.jpターミナル」における基本的な作業イメージです。
出版社の電子書籍担当者になるとその瞬間から、将来的に無限大(∞)に大量増殖するであろう商品点数について、真正面から取り組むことになります。しかし、そのような想像を絶するような巨大な数の世界を、自分の頭で管理はおろか、理解することすら不可能です。会社の命令で、広大な砂漠を仲間や道具も一切なしで横断しろと言われるくらい、無茶な話です。そこで、まず自分なりに試行錯誤しながら“地図”を描くことから始めることになります。
電子書籍の商品管理も、その“地図”を描くことからスタートします。
下のイメージ図をじっくり見てください。そして眼にしっかり焼き付けてください。これが「hon.jpターミナル」における作業フロー全体のイメージ図です。
上図では、ある人が、木板の上に自分で線を描いて囲碁盤をつくり、石を配置しながら戦略を展開し始めています。自分で囲碁盤を描くということは、つまり地図を描くことと同じです。人間はそうすることで初めて、未知の巨大空間(囲碁というゲームも10^171乗という巨大な探索空間を持っています)を直視し、挑むことができるようになります。電子書籍の世界でも、この原始的なプロセスが欠かせません。「hon.jpターミナル」における作業フローも同じです。
最初のうちはピンと来ないかもしれませんが、まずは何も考えず、上図をしっかり暗記してください。要は“地図”を描いてみることがポイントだということです。
2番目と3番目に覚えるべきことはさらに簡単です。「フォルダ」「書誌レコード」という2種類のアイコンを、覚えておくだけです。
まずはフォルダです。そう、WindowsやMacで毎日使っている、あの「フォルダ」と同じものです。「hon.jpターミナル」上では、個々の電子書籍作品を表す書誌レコード(後述)を整理・格納するためにユーザー自身がいくらでも作成できるようになっています。もちろん、WindowsやMacのフォルダと同じように、マウスでドラッグ&ドロップでき、階層化できます。
下図では、実際のフォルダを4つほど作ってみました。
「hon.jpターミナル」では、ユーザーは作業画面上にこのフォルダをどんどん作り、自分なりの地図を描いていきます。前出のイメージ図でいうところの、ステップ2の部分です。
最後に書誌レコードです。これはデータベースでいうレコードに当たるもので、1つの電子書籍商品について、書誌情報・コード・表紙画像などさまざまなデータを格納します。ユーザー自身がいくらでも作成でき、ドラッグ&ドロップでフォルダ格納したり、複製コピーしたりできます。
また、電子書籍はデジタルオブジェクトであるため、子供(!)や孫(!!)を大量に作って階層構造化することもできます(この辺りの操作について話は以降の回で説明)。
下図では、実際の書誌レコードを1つ作ってみました。
書誌レコードの作成は、前出の囲碁盤イメージ図でいうところの「ステップ3」の作業にあたります。
以上、「hon.jpターミナル」の操作するために覚えておくべき“3つの事柄”でした。今回説明したことを覚えていれば、もう「hon.jpターミナル」操作ユーザーインターフェイスをマスターしたも同然です。次回では、実際にフォルダを作成して、画面上に配置していきます。
【hon.jp】n
問合せ先:hon.jpターミナルの製品概要ページ( http://hon.jp/doc/honjpterminal.html )