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【編集部記事】※いつもhon.jp DayWatchをご覧いただきましてまことにありがとうございます。
hon.jp DayWatchでは毎週末、あまり語られることがなかった「商品管理」という観点で、電子書籍の本質に迫っていきます。そして、すでに複数出版社で使われている「hon.jpターミナル」という電子書籍書誌管理システムを使いながら、その業務対策について考えていきます。出版社勤務の方は、ぜひ研究の参考にしてみてください。—hon.jpシステム部
本連載は今回で終了です。前回に続き、「hon.jpターミナル」で今後搭載が予定されている新機能について簡単に説明しておきます。
出版社が自社商品の識別・管理ができるようになると、次に命題となるのが“ライバル商品の識別”です。つまり、「自社の作品XXXXのライバル商品は何か? A社のYYYYか、それともB社のZZZZか、それとも…」という問題です。紙書籍の世界では、そのようなマーケットリサーチ作業は、営業担当者・編集担当者が大手書店のPOSデータサービスや棚状況を無作為抽出チェックしていくことで行なってきました。
しかし、電子書籍時代になると、そのような人間だのみの手法はコスト的に非現実的です。なぜなら、インターネットが主戦場である電子書籍の場合、ライバル商品には他出版社のものだけでなく、ネット上のWebサイトに散らばる他業種ベンダーや海外勢、個人作家の作品が無数に含まれるからです。
そこで、「hon.jpターミナル」では、このライバル商品識別作業をコンピュータ側に自動代行させる機能を、年末から来年にかけてアルファテスト的に追加していく予定です(※注:あくまでもアルファ版のため、精度的にはまだまだです)。
なぜ「hon.jpターミナル」にこのような機能を追加するかというと、現在ウォール街で起っている自動売買システム開発戦争を例にとるまでもなく、電子書籍時代の出版社にとって、ライバルより数秒でも早く・有用な情報を得ることが生き残りにとって欠かせないからです。
商取引・軍事・Web広告・金融・回路設計など業界を問わず、現場はロボット(コンピュータ・プログラム)同士の戦いになっており、出版業界もついに、電子書籍への移行をきっかけにそのフェーズに突入することになります。そのような難しい局面で「hon.jpターミナル」が有用なパートナーとしてユーザーの皆さまに役立つことを、弊社では切に願うばかりです。
以上、31回にわたり本連載をご購読いただきましてまことにありがとうございました。
本連載はこれで終わりますが、hon.jpシステム部では、次の新しい週末連載「hon.jpターミナルとExcelマクロで制作する、自動印税計算システム(仮称)」を年明けに向け企画中です。では、そのときにまたお会いしましょう!【hon.jp】
問合せ先:hon.jpターミナルの製品概要ページ( http://hon.jp/doc/honjpterminal.html )