《この記事は約 3 分で読めます(1分で600字計算)》
【編集部記事】※いつもhon.jp DayWatchをご覧いただきましてまことにありがとうございます。
電子書籍ブームの昨今、新しい時代の到来に戸惑っているのは作家や読者ばかりではありません。意外にも、もっとも戸惑いを隠せないのは書籍の出版に携わってきた出版社の皆さんだと思います。書籍づくりのプロであるはずの出版社の人が、なぜ戸惑うのでしょうか? それは、電子書籍は名前にこそ“書籍”という単語が入っていても、実は、今まで売ってきた“書籍”とはまったく異質の商品だからです。
hon.jp DayWatchでは毎週末、あまり語られることがなかった「商品管理」という観点で、電子書籍の本質に迫っていきます。そして、すでに一部出版社で使われている「hon.jpターミナル」という電子書籍書誌管理システムを使いながら、その業務対策について考えていきます。出版社勤務の方は、ぜひ研究の参考にしてみてください。—hon.jpシステム部
「hon.jpターミナル」は、hon.jpが3年前から開発に着手し、すでに一部の大手出版社の業務で実際に使われている電子書籍商品管理アプリケーションです。
アプリケーションとはいっても、何らかのソフトをパソコンにインストールする必要は一切ありません。Webブラウザ上で動く、Webアプリケーションです。低価格が受けて最近急速に増えつつある、いわゆる“月額制のクラウド型ビジネスアプリケーション”の1つです。
下が、実際にWebブラウザを使って「hon.jpターミナル」にログインしている様子のビデオです。
「hon.jpターミナル」は、出版社の電子書籍部門向けに開発された、プロ向けの商品です。商品管理を行なうための専用アプリケーションなので、もちろんページデザインや執筆といった用途にはまったく役に立ちません。大量の電子書籍商品に関する基本情報をデータベース化して管理するためのもので、会社によっては“書誌データベース”や“商品マスタ”と呼んでいるかもしれません。
「hon.jpターミナル」は、第1回で説明した「(1)電子書籍におけるトレーニングの問題」と、第2回で説明した「(2)電子書籍におけるスケール対応の問題」を同時解決する目的で開発されました。
わかりやすくいうと、電子書籍部門の慢性的な人材不足と、急増する商品点数・取引先・事務作業という二重の問題を、コンピュータの力で軽減することが「hon.jpターミナル」のミッションです。
そのため、複数の社員が異なる場所からでも共同作業できるように、アプリケーションやデータベースはすべてWebブラウザ上で動くように作りました。Webブラウザベースとはいえ、無限大(∞)の商品点数をサポートできるように入念に理論設計されています。その一方で、学生アルバイトや新入社員でもたった1〜2日でプロ並みに操作マスターできるよう、ユーザーインターフェイスも考えられています。
次回、まずはその「hon.jpターミナル」のユーザーインターフェイスについて説明します。
【hon.jp】n
問合せ先:hon.jpターミナルの製品概要ページ( http://hon.jp/doc/honjpterminal.html )