2023年コミック市場は6937億円 前年比2.5%増と6年連続成長で過去最大を更新 ~ 出版科学研究所調べ

紙+電子コミック市場推移グラフ
オリジナルサイズの画像はこちら(ご自由にどうぞお使いください)
noteで書く

《この記事は約 2 分で読めます(1分で600字計算)》

 公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所は2月26日、2023年のコミック市場規模を発表した。紙+電子市場(推定販売金額)は前年比2.6%増の6937億円と、6年連続の成長で過去最大を更新した。

[追記:初出時「5年連続」としていましたが、正しくは「6年連続」でした。お詫びして訂正します。]

 紙のコミックス(単行本)は1610億円(同8.2%減)、コミック誌は467億円(同7.4%減)で、合計2107億円(同8.0%)となった。紙のコミックス(単行本)はコロナ禍の2020年と2021年に大きく伸長したが、2022年には沈静化、2023年はコロナ禍前の2019年を下回った。

 紙のコミックス(単行本)は新刊が売上の中心となっており、売れ行きが一部の上位作品に集中、幅広く売れる状況に乏しくなっているとのこと。コミック誌は減少が続いており、連載をウェブやアプリに切り替える動きも多く見られる。

 電子コミックは4830億円(同7.8%増)で、コミック市場全体における電子の占有率は69.6%と約7割になった。映像化などにより紙でもヒットした作品だけでなく、ストア独占や先行配信作品の強化、電子オリジナル作品、縦スクロールコミックの好調さが市場を底上げしているとのこと。

 なお、電子コミックの市場推計は定額読み放題を含む「読者が支払った金額の推計」で、広告収入や電子図書館向けは含まれない。また、紙のコミックス(単行本)は書籍扱いコミックスと雑誌扱いコミックスに分かれるが、詳細は「季刊 出版指標」2024年春号(4月25日刊行)にて発表とのこと。

[追記:初出時、グラフの「年」表記右端が「2021年」になっていましたが、正しくは「2023年」でした。お詫びして訂正します。]

参考リンク

出版科学研究所のプレスリリース

noteで書く

広告

著者について

About 鷹野凌 824 Articles
NPO法人HON.jp 理事長 / HON.jp News Blog 編集長 / 日本電子出版協会 理事 / 日本出版学会理事 / 明星大学 デジタル編集論 非常勤講師 / 二松学舍大学 編集デザイン特殊研究・ITリテラシー 非常勤講師 / デジタルアーカイブ学会 会員 / 著書『クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。著作権のことをきちんと知りたい人のための本』(2015年・インプレス)など。

コメント通知を申し込む
通知する
0 コメント
高評価順
最新順 古い順
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る