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出版広報センターは2月21日、現在法改正が検討されているダウンロード違法化の対象範囲見直しについて、「ネットユーザーやクリエイターの表現行為を萎縮させるようなことがあってはなりません」という見解を示した。これでクリエイターや知財の法学者・研究者のみならず、出版業界からも、文化庁の方針に「待った」がかかった形となる。
出版広報センターは「海賊版対策には、現在までのところ、“特効薬”は存在しません」「権利者による削除申請、刑事告訴を含めた法的措置、広告出稿の抑止、一般ユーザーへの普及啓発など、あらゆる手段を用いた総合的な対策が必要となります」と、これまで要請してきた対策について言及しつつ「侵害コンテンツのダウンロード違法化の対象範囲を見直すことは、海賊版撲滅のための有効な一手になると考えます」としている。
ただし「既存の著作物の利用が、新たな著作物の創造に寄与するという側面からは、ダウンロード違法化の対象範囲見直しが、ネットユーザーやクリエイターの表現行為を萎縮させるようなことがあってはなりません」とし、「違法化の対象範囲見直しにあたっては、『表現の自由』への最大限の配慮がなされるよう望みます」と配慮を求めた。
なお、別添資料によると、リーチサイトの主流はダウンロード型であり、リーチサイト規制による運営者への抑止や、サイバーロッカーからの海賊版ファイルのダウンロード違法化については、効果があるとしている。
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出版広報センター