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株式会社インプレスのシンクタンク部門であるインプレス総合研究所は7月24日、2017年度電子出版市場の動向調査結果概要を発表、詳細レポート『電子書籍ビジネス調査報告書2018』の予約受付を開始した。発売は7月30日。
2017年度の電子出版市場は2556億円(前年度比12.2%増)、うち電子書籍市場は2241億円(同13.4%増)、電子雑誌市場は315億円(同4.3%増)と推計されている。2022年には、電子出版市場が3495億円、うち電子書籍市場が3150億円、電子雑誌市場が345億円になると予測されている。
電子書籍市場のうち、「コミック」は1845億円(同14.1%増)、「文字もの等(文芸・実用書・写真集など)」は396億円(同17.7%増)。「コミック」は、電子書籍市場の82.3%、電子出版市場の72.2%を占めている。
なお、電子書籍の市場規模は、書籍近似のデジタルコンテンツの日本国内ユーザーにおける購入金額の合計と定義され、個別販売、月額課金、定額制読み放題、マンガアプリの課金が含まれる。電子雑誌、電子新聞や、教科書、企業向け情報提供、ゲーム性の高いもの、学術ジャーナルは含まない。
また、電子雑誌の市場規模は、紙雑誌の電子化やデジタルオリジナルの商業出版物で逐次刊行されるものの日本国内ユーザーにおける購入金額の合計と定義され、個別販売、月額課金、定額制読み放題を含む。学術ジャーナル、企業向け情報提供、ゲーム性の高いものは含まない。
ユーザーリサーチによると、有料電子書籍の利用率は17.7%とほぼ横ばい。性年代別では、男性30代が22.9%、女性30代が22.6%、男性20代が21.7%、男性40代が20.2%の順で高い利用率を示している。
無料マンガアプリの利用率は28.4%で、広告市場は100億円(同33.3%増)。利用頻度は「1日1回以上」が36.1%、「週に1回以上」が合計69.1%になっている。利用サービス名では「LINEマンガ 無料連載」が26.9%、「少年ジャンプ+」が19.7%、「comico」が17.9%、「ピッコマ」が13.8%、「マンガワン」が13.6%、「pixivコミック」が12.5%の順。昨年はトップ10に名前がなかった「ピッコマ」が急伸している。
なお、『電子書籍ビジネス調査報告書2018』発売日の7月30日【追記:日程が変更されました】9月4日に、都内でセミナー「電子書籍ビジネス最新動向報告」が行われる。主催は出版ビジネススクール事務局。登壇者は落合早苗氏(Book Biz株式会社代表取締役社長)と堀鉄彦氏(株式会社コンテンツジャパン 代表取締役/株式会社ブロックチェーンハブ インダストリーアナリスト)。会費は5000円。受講申込みは出版研究センターの案内ページより。
参考リンク
インプレスのプレスリリース
https://www.impress.co.jp/newsrelease/2018/07/20180724-01.html
セミナー「電子書籍ビジネス最新動向報告」の案内(出版研究センター)