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全米図書館協会(American Library Association, 以下ALA)傘下の児童向け図書館サービス協会(Association for Library Service to Children, 以下ALSC)の理事会はこのほど全員一致で、ローラ・インガルス・ワイルダーの名前を児童書文学賞から取り除く決定をした。その理由として、協会は「ALSCのコアとなる価値観と、ワイルダーが描く黒人やネイティブインディアンに対する差別的、ステレオタイプ的な描写は相反する」からとコメントを出した。
この児童書賞は初回の1954年にワイルダーに授与されており、彼女の本は今も読まれているが、その栄誉は異論なく受け入れられているわけではない。8作に及びアメリカの開拓民生活を描いた『大草原の小さな家』は1932〜1943年にかけて刊行され、広く読まれてきたが特に開拓民によって土地を奪われたOsage族はこの本をずっと非難してきた。
ワイルダー自身も生前に、「(カンサスに)人はいない、インディアンだけ」という一文について謝罪し「開拓民はいない、インディアンだけ」と書き換えたりもしている。
関連リンク
全米図書館協会の声明文
http://www.ala.org/news/press-releases/2018/06/ala-alsc-respond-wilder-medal-name-change
英ガーディアン紙の記事