Koboの新Clara HDは既に減りつつあるEリーダーのファンに向けられた機種か?

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 楽天Koboの新機種 Clara HD を英のエンタメサイト、Verdict がレビューしている。アメリカでは出版社から出ている本の総売上げのうち、Eブックが占める割合が3年前の23%から2017年には14%に減り、代わりに紙の本とオーディオブックが数字を伸ばしているのを背景に、今なぜ新しい機種なのか?

  • 166グラムと軽く、小さいのでキンドルの Paperwhite が大きく見えるぐらい。
  • 全体のサイズは小さいがスクリーンの大きさは変わらず6インチで、キンドルと同じ、片手に収まるサイズなので立ったまま通勤する人には便利。
  • E INK のスクリーンは明るく、バックライトの明暗を調節できる。[編注:元記事ママで表記してあるが、正しくはフロントライト]
  • バッテリーの持ちもよく丈夫だが、残念なのは耐水性がないこと。
  • コボでは英語圏で500万タイトルがダウンロードできる。これはキンドルより50万タイトルほど少ないが、質の低いエロ本がないだけだと思えば大したことはない。
  • キンドルのように 3G は使えず、Wi-Fi のみ。
  • Pocket アプリで読みたい記事をオフラインで読める。
  • 内蔵メモリはキンドルの倍(アメリカのみ)である8GBなので6000タイトルを入れておける計算。
  • 小さく持ちやすいという点ではキンドルより秀でている。

 新しいユーザーを獲得する気はなく、これは既存のEリーダーファンの為の機種であり、動画や音声用の機能がない時点で「自身の棺桶にもう一つ釘を打ち付けた」としている。

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著者について

About 大原ケイ 289 Articles
NPO法人HON.jpファウンダー。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。
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