ライフカードのInternet Watch Foundation加盟プレスリリースに批判など 日刊出版ニュースまとめ 2024.12.04

Photo by Ryou Takano(+Adobe Firefly生成塗りつぶし“向こうへ向かって歩いている茶黒さび猫”)
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 伝統的な取次&書店流通の商業出版から、インターネットを活用したデジタルパブリッシングまで、広い意味での出版関連ニュースをデイリーでまとめて配信。ボットではありません。編集部の中の人がすべて自分の目で読んで、手作業でまとめています。

【目次】

政治

司法省「グーグルにクローム売却要求」ヤバい影響 IT業界にこれから大転換の時代がやってくる | IT・電機・半導体・部品〈東洋経済オンライン(2024年12月3日)〉

総務省、LINEヤフーに再発対策 アルバム機能の不具合〈日本経済新聞(2024年12月3日)〉

社会

書籍を”セルフ出版” 作家支援にサークル発足 仲間とつながりコラボも〈丹波新聞(2024年12月3日)〉

クレカ表現規制に対するVisaの見解、山田議員が日本法人に「価値判断しない」と再確認 社長の発言を受け〈ITmedia NEWS(2024年12月3日)〉

BOOK MEETS NEXT 2024 作家・三宅香帆さんと大学生が「本」「書店」を語る〈The Bunka News デジタル(2024年12月3日)〉

ライフカードの“IWF加盟声明”が物議 「必要に応じて改善をお願いする」→ネット上では「検閲を始めるのか」の声〈ITmedia NEWS(2024年12月3日)〉

ライフカードがInternet Watch Foundation に加盟〈ライフカード株式会社のプレスリリース(2024年12月2日)〉

ひとことコメント

はてなブックマーク経由でプレスリリースを発見。読んで、趣旨がちょっと曖昧だから広報に確認をしようと思ったら、なんと問い合わせ先が書いてないという。なんだそのプレスリリース。いろいろ調べたら結局、親会社のアイフルが広報窓口になっているそうで、現時点では回答待ちです。X(旧Twitter)等では見事に燃え広がっていて、ITmedia NEWSから記事が出て再度燃えている感じ。「国際的な基準に照らした場合、特定の商材が誤解を生む可能性が指摘されています」とか、「サイト上のコンテンツを定期的に確認し、必要に応じて改善をお願いすることで、グローバル基準を満たす安全な取引環境の維持を目指します」あたりは、昨今の情勢を考えると非常に可燃性が高い言い方です。非常に可燃性が高く、しかもセンシティブな話題なので、慎重に裏取りしたい。ただ個人的には、少なくとも「児童ポルノ」(child pornography)ではなく「児童性的虐待コンテンツ」(英語ではContentsではなくMaterialで、Child Sexual Abuse Material:CSAMが正規の表現だという認識)と書いている点は評価に値すると思っています(ITmediaもそう)。そこはちゃんとルクセンブルク・ガイドラインに則っているわけです。実は当のIWFが「児童ポルノと呼ぶな」と主張している団体なんですよ。被害者のいる性虐待記録物と、被害者のいない創作物は大違いだから、そこはちゃんと区別しましょうという趣旨なのか否か。もし否なら、そのときは「それおかしくない?」と批判する側に回ります。(鷹野)

全国を細分化し聴取した、メディア接触状況や利用実態、日頃の消費行動・変化・兆しをとらえる「全国地域別生活者行動把握調査2024」を実施 |ニュースリリース〈博報堂 HAKUHODO Inc.(2024年12月2日)〉

経済

Googleが「Chrome」を売却すると「Firefox」が困る? X(Twitter)上で懸念の声 – やじうまの杜〈窓の杜(2024年12月3日)〉

出版大手ハースト、200名規模のレイオフ・・・収益の半数がB2Bに移行〈Media Innovation(2024年12月3日)〉

リクルート、「タウンワーク」休刊 ネットに一本化〈日本経済新聞(2024年12月3日)〉

船井電機の経営権を「1円譲渡」 破産直前、社員には知らされず〈朝日新聞デジタル(2024年12月3日)〉

児童図書出版社に追い風が吹いています|JEPA顧問 三瓶徹〈日本電子出版協会(2024年12月2日)〉

【出版時評】2024年11月26日付|出版社のグループ化〈The Bunka News デジタル(2024年12月2日)〉

技術

AIで校正や制作を自動化し納期を約30分の1にして印税を100%還元する自費出版サービス「Spines」が既存の出版業界から反発を受ける〈GIGAZINE(2024年12月2日)〉

韓国で来年3月「AIデジタル教科書」導入…現場に戸惑い、教員の負担増大も 写真枚 国際ニュース〈AFPBB News(2024年12月2日)〉

イベント

日本出版学会賞 受賞記念講演会「いま、学術書にできること――『杉浦康平と写植の時代』をケーススタディに」講師:阿部卓也氏〈東京都千代田区(上智大学四谷キャンパス・オンライン併用)/12月6日〉

国公私立大学図書館協力委員会・日本図書館協会大学図書館部会 共催「2024年度大学図書館シンポジウム:2030『デジタル・ライブラリー』の実現に向けた取り組み」〈オンライン/12月10日〉

総務省「デジタル空間における情報流通の諸課題への対処に関する検討会デジタル広告ワーキンググループ(第4回)」〈オンライン/12月10日〉

日本電子出版協会「海外電子出版動向」講師:辻本英二氏〈オンライン/12月17日〉

日本電子出版協会「第18回 電子出版アワード発表・大賞選考」+「年忘れ電子出版放談会」〈オンライン/12月18日〉

日本印刷技術協会(JAGAT)「XML・CSS組版の動向と生成AI活用」講師:仁科哲氏(和文)、小形克宏氏(ビブリオスタイル)、中西明日輝氏(中西印刷)〈オンライン/1月17日〉

日本出版学会 出版教育研究部会・出版産業研究部会・関西部会共催セミナー「知られざる出版業界の巨人・図書館流通センター」報告:谷一文子(図書館流通センター)〈オンライン/2月15日〉

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新刊『ライトノベル市場はほんとうに衰退しているのか? 電子の市場を推計してみた』12月1日より各ネット書店にて販売中です!

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