日経データで読む地域の書店特集など 日刊出版ニュースまとめ 2024.07.21

Text to Image by Adobe Firefly Image 3 Model(構成参照+“整然と積まれた本の山”+生成塗りつぶし“赤縞猫の後ろ姿”)
Text to Image by Adobe Firefly Image 3 Model(構成参照+“整然と積まれた本の山”+生成塗りつぶし“赤縞猫の後ろ姿”)
noteで書く

《この記事は約 7 分で読めます(1分で600字計算)》

 伝統的な取次&書店流通の商業出版から、インターネットを活用したデジタルパブリッシングまで、広い意味での出版関連ニュースをデイリーでまとめて配信。ボットではありません。編集部の中の人がすべて自分の目で読んで、手作業でまとめています。

【目次】

社会

少子化見据えて大学を統廃合や定員減で適正規模に…中教審が年度内に答申へ〈読売新聞(2024年7月20日)〉

サポートを装った怪しい警告にご注意を〈読売新聞(2024年7月19日)〉

夏休みの宿題から「読書感想文」が消えつつある? 背景にある2つの“切実な事情”とは〈AERA with Kids+(2024年7月19日)〉

ひとことコメント

子どもの「読書離れ」は、20年以上前から懸念されてきました。

2ページ目のここで「またまた、根拠は?」と思ったら、3ページ目で学研教育総合研究所の調査結果を元に論じているいることがわかりました。

小学生の読書量(電子書籍· まんが除く)の月平均は月4.0冊。親世代が小学生だった頃と比較すると、半分以下の冊数です

とあります。へー、そんな調査結果があるのね、と思いつつ「電子書籍· まんが除く」が気になって、念のため学研教育総合研究所が公開している「小学生白書」を確認してみました。「親世代が小学生だった頃」というのがいつの調査と比較したのか書かれていないのですが、1990年から2009年の調査結果がここにはないので、恐らく1989年の調査なのだと思われます(35年前の小学生だからいま41歳~47歳くらい)。そこには「調査時の条件には漫画を含むかどうかは指定していない」とあるので、どうやら当時とは前提条件が変わってしまっているようです。マンガを含むか含まないかで、冊数は大きく変わるでしょう。なお、2023年調査ではマンガ(紙のみ)だけ/電子書籍(全ジャンル)で読んだ冊数も尋ねていて、平均だとマンガは2.5冊、電子書籍は0.6冊でした。電子書籍があまり大きくないのは、利用率の問題もあるでしょうね。「買いづらい」問題もありますし、子供向けの電子図書館サービス(学研ライブラリーとかまなびライブラリーとかYomokka!)で読んでる子も割合としてはまだ低いのでしょう。だから、平均すると冊数は少なくなってしまう(鷹野)

経済

出版不況でも売れる雑誌「ハルメク」 シニア女性読者が応援団、対話を反映 近ごろ都に流行るもの〈産経ニュース(2024年7月20日)〉

キャラクタービジネスの市場規模 前年からの増減は?〈ITmedia ビジネスオンライン(2024年7月19日)〉

キャラクタービジネスに関する調査を実施(2024年)〈矢野経済研究所(2024年7月9日)〉

北海道「コーチャンフォー」、本×食品で集客 書籍販売5割 データで読む地域再生 北海道〈日本経済新聞(2024年7月19日)〉

消える書店、住民と守る 青森・八戸は公営で交流の場に データで読む地域再生〈日本経済新聞(2024年7月19日)〉

仙台・福島・山形など東北の書店 地域根ざし読み聞かせ、学生が運営協力 データで読む地域再生 東北〈日本経済新聞(2024年7月19日)〉

書店支援へ山梨は図書館とラリー、前橋は本で交流フェス データで読む地域再生 関東・山梨〈日本経済新聞(2024年7月19日)〉

長野、老舗がブックカフェに 書店「本+α」で存続模索 データで読む地域再生 信越・北陸〈日本経済新聞(2024年7月19日)〉

名古屋は入場料とる書店 朝のトースト無料、2万人突破 データで読む地域再生 東海〈日本経済新聞(2024年7月19日)〉

中四国、書店再生へにぎわい創出 鳥取は店内で「縁日」 データで読む地域再生 中国・四国〈日本経済新聞(2024年7月19日)〉

沖縄版「本屋大賞」で販売下支え 地元書店に大手も協力 データで読む地域再生 九州・沖縄〈日本経済新聞(2024年7月19日)〉

ひとことコメント

日経「データで読む地域再生」で書店特集が組まれています。ただ、肝心の「データ」は日本出版インフラセンター発表の書店数くらい。各地域の個別の事例はいいんですけど、それは「データで読む」という特集に相応しい内容なのか。なんかもうちょっと……床面積とか、人口密度とか、「地域の書店」と「データ」という切り口は、他にもあるような気がするのですが(鷹野)

イベント

東京大学「デジタルアース課題 “「新しい本」を考える” オープン講評会」〈オンライン/7月22日〉

日本電子出版協会「生成AI時代のオープンサイエンスと知的創造活動のゲームチェンジ」(林和弘氏)〈オンライン/7月23日〉

三省堂書店めくる塾「三宅香帆さんと考えよう 【働いていても本が読める社会であるためには】」〈オンライン/7月26日〉

日本出版学会 出版法制研究部会「ジャーナリズムを立法・司法・行政に並ぶものと位置づける考え方について」報告者:塚本晴二朗(日本大学法学部教授)〈オンライン/7月27日〉

日本電子出版協会「中国出版業界最新事情2024」(馬場公彦氏)〈オンライン/7月30日〉

版元ドットコム・カーリル「openBDのこれまでとこれから」〈オンライン/8月8日〉

文化庁 令和6年度著作権セミナー「AIと著作権Ⅱ」〈オンライン/8月9日〉

三省堂書店めくる塾「けんごさんと語ろう 読書の楽しみの伝え方 〜小説の面白さについて・最近おすすめの小説も紹介します。」〈オンライン/8月20日〉

三省堂書店めくる塾「三宅玲子さん&書店主『本屋のない人生なんて−本屋さんトークセッション』」〈オンライン/8月23日〉

お知らせ

◆ HONꓸjp News Blog をもっと楽しく便利に活用するためのユーザー制度「Readers」に登録すると、週に1回届くHONꓸjpメールマガジンのほか、HONꓸjp News Blogの記事にコメントできるようになったり、更新通知が届いたり、広告が非表示になったりします。詳しくは、こちらの案内ページをご確認ください。

noteで書く

広告

著者について

About HON.jp News Blog編集部 1974 Articles
HON.jp News Blogは、これからも本(HON)を作ろうとしている人々に、国内外の事例を紹介し、デジタルパブリッシングを含めた技術を提供し、意見を交換し、仮説を立て、新たな出版へ踏み出す力を与えるメディアです。運営は、NPO法人HON.jp メディア部会が行っています。
タグ: / / / / / / / / / / / / / / / / /

コメント通知を申し込む
通知する
0 コメント
高評価順
最新順 古い順
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る