不当なリテイク2万4600回の印刷会社に公取委の勧告など 日刊出版ニュースまとめ 2024.06.21

Text to Image by Adobe Firefly Image 3 Model(構成参照+“本がたくさん詰まった本棚”+生成塗りつぶし“座って舌を出し手で顔を触っている白黒ハチワレ猫”)
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 伝統的な取次&書店流通の商業出版から、インターネットを活用したデジタルパブリッシングまで、広い意味での出版関連ニュースをデイリーでまとめて配信。ボットではありません。編集部の中の人がすべて自分の目で読んで、手作業でまとめています。

【目次】

政治

ステマ規制初の措置命令を解説(1)Googleマップ上の口コミの問題点〈AdverTimes.(アドタイ) by 宣伝会議(2024年6月20日)〉

ステマ規制初の措置命令を解説(2)「#PRをつけたくない」は危険〈AdverTimes.(アドタイ) by 宣伝会議(2024年6月20日)〉

ひとことコメント

ステマ規制初の行政処分がGoogleマップのクチコミだったことについて「著名なインフルエンサーによるものではなく一般の方のクチコミについても消費者庁は注視しているよ、というメッセージ」とか、対価が550円と少額でも処分されたことについて「「高額の対価でなくても規制の対象となり得るんですよ」というメッセージ」という見立てが興味深いです。(鷹野)

二階氏の資金管理団体が購入した書籍2万7700冊 その目的とは〈朝日新聞デジタル(2024年6月19日)〉

下請けに無償でやり直し2万4600回で印刷会社に公取委勧告 大阪|大阪府〈NHK(2024年6月19日)〉

ひとことコメント

「980万円余りに相当」ということは、リテイク1回あたり約398円……えっと、単価安すぎませんか? しかしこれ、印刷会社に発注している側の問題も大きいのでは? 「食品ラベルの製造では全国一のシェア」ということは、食品業界あるいはスーパーでしょうか? 「おととし4月から去年10月にかけて」だから、期間は19カ月。「36の下請けの事業者」に対しリテイクの合計が2万4600回だから、1事業者あたり約683回。つまり、1事業者1カ月あたり約36回。それが何回の発注なのかは不明ですが、少なくとも1日1回以上(休みなし)のリテイクという計算になります。このニュースを見て「やばい」と思った発注側の人も多そう……(鷹野)

社会

メディアドゥ、子育て世代向け電子図書館 自治体に提供〈日本経済新聞(2024年6月20日)〉

広告の「No.1」表記で摘発された企業へのイメージ、9割以上が悪化と回答【GMOリサーチ&AI調査】〈MarkeZine(2024年6月20日)〉

AIで制作されたニュースに「不快感を覚える」、米国で52%、英国で63%に上ると判明【やじうまWatch】〈INTERNET Watch(2024年6月20日)〉

ブランディングにおけるマンガの強みと“日本”でコンテンツをつくる強さとは 京都芸術大学・矢野教授に聞く〈CreatorZine(2024年6月20日)〉

CA2061 – 公共図書館におけるサイバーセキュリティ対策の実践方法について / 米田 渉〈カレントアウェアネス・ポータル(2024年6月20日)〉

CA2062 – 3つの情報リテラシー概念に関する検討:各分野における背景と問題意識に着目して / 飯尾 健〈カレントアウェアネス・ポータル(2024年6月20日)〉

CA2064 – 動向レビュー:国内の大学における電子ジャーナルの転換契約をめぐる動向 / 小陳左和子, 山崎裕子〈カレントアウェアネス・ポータル(2024年6月20日)〉

CA2065 – 動向レビュー:欧米における図書館出版のいま / 設樂成実〈カレントアウェアネス・ポータル(2024年6月20日)〉

ひとことコメント

「ジャーナルやプラットフォームが著者にも読者にも料金を請求しない学術出版モデル」のダイヤモンドオープンアクセス出版の担い手として、欧米では図書館による出版活動が盛んになってきているそうです。見たところ、大学図書館の事例が多い印象。このムーブメント、いずれ日本にも来ますかね?(鷹野)

【訃報】井芹昌信氏66歳(株式会社インプレスR&D元代表取締役・インプレスグループ創設メンバー)〈The Bunka News デジタル(2024年6月20日)〉

時代の先を行った鳥山明 アラレちゃんめがねは「女の子」像も変えた〈朝日新聞デジタル(2024年6月20日)〉

第83回 まだまだある本屋の役割|いまいちど、本屋へようこそ〈新文化オンライン(2024年6月20日)〉

「生成AI」使用巡り著名歌手がアニメイベント出演辞退「クリエイティブに対する姿勢の相違」 主催者「自覚が足りなかった」と謝罪〈ねとらぼ(2024年6月19日)〉

経済

アップル、幻となった広告ブロック機能「Web Eraser」 業界が騒然〈日経クロストレンド(2024年6月20日)〉

絶好調の電子コミック市場、その中で異彩を放つ「めちゃコミ」の意外な正体 – 「めちゃコミ」の会社の秘密、情シス子会社転生物語〈日経クロステック Active(2024年6月20日)〉

ひとことコメント

記事の冒頭に「出典:日経クロステック、2024年4月8日」とあるように、2カ月以上前の記事の再掲です。このころはまだ、買収話は出ていなかったんですよね。初報は2024年5月9日付のBloombergで、当時は「ソニー勢など」という噂でした。その後、投資ファンドのブラックストーンが買収することになったのは既報どおり。(鷹野)

日本アドバタイザーズ協会緊急提言の意味する事 なりすまし広告問題について【デジタル広告の現状と課題 長澤秀行 連載第1回】〈MarkeTRUNK(2024年6月20日)〉

ひとことコメント

言いたいこといろいろありますが、週末にまとめて。(鷹野)

【最新米メディア報告】増え続けるアメリカのインディペンデント書店(大原ケイ)〈The Bunka News デジタル(2024年6月20日)〉

日販グループホールディングス代表取締役社長・富樫建氏に聞く 新しい取次をデザインする〈BookLink(2024年6月20日)〉

KADOKAWA襲った身代金要求ウイルス、日本企業の感染被害率は突出して低く〈産経ニュース(2024年6月19日)〉

創刊100周年の「子供の科学」、100年分のバックナンバー電子書籍化に挑戦中〈ITmedia NEWS(2024年6月19日)〉

米国書店協会(ABA)、2023年の年報を公開:2023年には書店ビジネスが新たに291件スタート〈カレントアウェアネス・ポータル(2024年6月19日)〉

大ヒットシリーズ『最強王図鑑』『5分後に意外な結末』編集者・目黒哲也がつかんで離さない「棚感覚」【前編】〈U-NOTE(2024年6月18日)〉

「編集者には若者が活躍できるフィールドがある」“本”でムーブメントを起こす編集者・目黒哲也からのメッセージ【後編】〈U-NOTE(2024年6月19日)〉

技術

AIでラフを線画に整えるだけの無料webアプリ『sketch2lineart』公開〈とりにく(2024年6月20日)〉

AIデザインツール「Microsoft Designer」に画像から簡単に高品質イラスト生成する機能〈窓の杜(2024年6月20日)〉

グーグルは「#日本推し」 天気や雇用、AIで解決〈日本経済新聞(2024年6月20日)〉

「Google for Japan」開幕、日本がリードするグーグルの最新技術を紹介〈ケータイ Watch(2024年6月19日)〉

ひとことコメント

日本市場を重視するなら、Googleドキュメントやスライドを縦書きに対応してほしい。GIGAスクールでChromebookが教育市場へ普及する過程で、そういう要望はたくさん届いてたはずですよね。「縦書き対応」で「子供でも簡単に使える」ツールというポジションは、いまのところCanvaに持っていかれちゃってるはず。(鷹野)

イベント

デジタルアーカイブ学会「第4回 DAフォーラム」〈オンライン/6月23日〉

【イベント】本棚演算「「軽出版」は出版の未来を救うか ― 仲俣暁生さんが『橋本治「再読」ノート』を独りで編集・製作・販売して見えてきたこと」〈東京都港区南青山(オンライン併用)/6月24日〉

【イベント】日本電子出版協会「著作権入門セミナー2」〈オンライン/6月25日〉

株式会社図書館流通センター(TRC) 「電子図書館サミットin中部」〈愛知県名古屋市/6月26日〉

日本電子出版協会「言葉の海の羅針盤として――三省堂の国語辞書と『大辞林』の歩み」〈オンライン/6月27日〉

日本DAISYコンソーシアム×日本電子出版協会「読書バリアを解消する電子書籍とは」〈オンライン/6月29日〉

JEPA・eBP共催 村瀬拓男弁護士「著作権入門セミナー3」〈オンライン/7月2日〉

日本電子出版協会「『子供の科学』創刊100周年記念!ーー 100年分のバックナンバー電子復刻の取り組み」〈オンライン/7月12日〉

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