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株式会社竹書房は1月7日、アメリカの電気通信事業社 Cloudflare,Inc. に対し民事訴訟を提起、昨年12月20日付で東京地方裁判所に受理されたことを発表した。
Cloudflare社は、コンテンツ配信ネットワーク(CDN:content delivery network)の大手で、J-streamの調査によると、日本語サイトでのシェアは1位(2019年10月時点)。大量のユーザーがアクセスしてもコンテンツ配信が滞らないよう、サーバーを分散設置するサービスなどを提供している。
竹書房によると、Cloudflare社は違法サイトにサーバーを提供し、違法アップロードされた著作物を削除するよう求めても対応しないため、今回の提訴に至ったという。竹書房の運営する「WEBコミックガンマ」に『どるから』を連載している漫画家のハナムラ氏との共同訴訟となる。
竹書房は、サーバーの提供などは直接の著作権侵害行為ではないと判断しているが、Cloudflare社が簡易かつ大規模に著作権侵害を行える環境を提供しているのも事実と指摘。違法なコンテンツがアップロードされ、権利者からの著作権侵害通知を受領したら、速やかな削除を行うことが電気通信事業社に求められるとしている。
なお竹書房は今回の訴訟で、弁護士ドットコム株式会社が証拠保全などについて協力していることを明かしている。弁護士ドットコムは竹書房に、インターネット上での著作権侵害コンテンツなどを調査・削除申請できるリーガルテックサービス「弁護士ドットコムRights」(記事)を提供している。
参考リンク
昨年7月9日に弁護士ドットコムが開催したイベントレポート(竹書房取締役統括局長の竹村響氏がゲスト登壇している)
https://hon.jp/news/1.0/0/25516
竹書房のプレスリリース(valuepress)