電子書籍の利用率は25.2% ~ 文化庁 平成30年度「国語に関する世論調査」より

平成30年度「国語に関する世論調査」問15:ふだん、電子書籍を利用しているか
平成30年度「国語に関する世論調査」問15:ふだん、電子書籍を利用しているか

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 文化庁は10月29日、平成30年度「国語に関する世論調査」の結果を公表した。今回は読書についての設問があり、1カ月に1冊も読まない人の割合は47.3%だった。また、電子書籍については「よく利用する」「たまに利用する」を合わせると、25.2%となった。

 この調査は、日本人の国語に関する意識や理解の現状について調査し、国語施策の立案に資するとともに、国民の国語に関する興味・関心を喚起することを目的として、1995年から毎年行われている。調査対象は全国16歳以上の男女で、一般社団法人中央調査社に委託し2019年2月から3月にかけて個別面接調査で実施された。調査対象総数は3590人、有効回収数1960人で、有効回答率は54.6%。読書については、問10から15の6問。

問10:1カ月にだいたい何冊くらい本を読むか

 「読まない」47.3%に対し、「1、2冊」37.6%、「3、4冊」8.6%、「5、6冊」3.2%、「7冊以上」3.2%となっている。平成20年、25年の調査と比べ、大きな変化は見られない。なお、文化庁によると、これはマンガ・雑誌は除くが、電子書籍(いわゆる文字モノ)は含めた数字とのこと。
問10:1カ月にだいたい何冊くらい本を読むか

問11:人が最も読書すべき時期はいつごろだと考えるか

 「10歳代」が40.7%と最も多く、「年齢に関係なくいつでも」が21.8%、「9歳以下」が18.8%と続く。なお、文化庁によると、問11から14については「読書」の定義を特に指定しておらず、回答者の認識に委ねているとのこと。
問11:人が最も読書すべき時期はいつごろだと考えるか

問12:読書量は、以前に比べて減っているか、それとも、増えているか

 「読書量は減っている」が67.3%、「それほど変わっていない」が24.3%、「増えている」が7.1%。過去の調査より「減っている」の回答が増加傾向にある。
問12:読書量は、以前に比べて減っているか、それとも、増えているか

問13:読書をすることの良いところは何だと思うか

 「新しい知識や情報を得られること」が61.0%、「豊かな言葉や表現を学べること」37.1%、「感性が豊かになること」36.5%、「想像力や空想力を養うこと」33.3%、「感動を味わえること」25.6%、「楽しく時間を過ごせること」23.5%と続く。感性や感動は減少傾向。
問13:読書をすることの良いところは何だと思うか

問14:自分の読書量を増やしたいと思うか

 「そう思う」が28.0%で、前回の調査から9ポイント減少。「そう思う」と「ややそう思う」を合わせても60.4%で、前回の調査から6ポイント減少している。
問14:自分の読書量を増やしたいと思うか

問15:ふだん、電子書籍を利用しているか

 「よく利用する」が8.0%、「たまに利用する」が17.2%、両方を合わせた「利用する(計)」は25.2%で、前回調査から8ポイント増加している。文化庁によると、この設問にはマンガ・雑誌が含まれる。

参考リンク

文化庁 国語に関する世論調査(過去からの一覧)

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HON.jp News Blog 編集長 / NPO法人HON.jp 理事長 / 明星大学デジタル編集論非常勤講師 / 二松學舍大学エディティング・リテラシー演習非常勤講師 / 日本出版学会理事 / デジタルアーカイブ学会会員 / 著書『クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。著作権のことをきちんと知りたい人のための本』(2015年・インプレス)など。
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