AI処理による偽ヌード写真を掲載するかどうかというメディアの選択の是非が議論に

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 ポップカルチャーサイト「Vice」は6月下旬に、ディープヌード(DeepNude)というアプリで作られた全裸のテイラー・スウィフトの画像を掲載したが、批判を受けて削除した。このエピソードから、こういった画像をメディアが使うべきかが改めて問われていると、オンラインニュースサイト「Slate」が社説コラム「Future Tense」で論じている。

 ディープヌードはAIを使ってデータベースから乳房の写真を選ぶアプリだが、この記事には当初、タイラ・バンクスやナタリー・ポートマンを処理した画像も載っていた。Vice は読者や他メディアから非難された後に画像を削除し、陳謝した。

 この手のアプリに限らず、テクノロジーの進化によって可能になった新しい処理を施した画像の使い方をどうすべきか、マスメディアの理念が問われていると Slate は説明している。特にアメリカでは次期大統領選に向けて、これまで以上の女性候補が名乗りを挙げていることも懸念のひとつだ。

 確かに Vice がこのアプリの処理力を取り上げたのはニュースに値するが、女性蔑視を助長するものなのか、女性蔑視に対する警鐘として取り上げるべきなのかが今後の焦点となるだろう、と。なお、現在ではこのアプリは開発者によって取り下げられている。

参考リンク

Slateの社説 
https://slate.com/technology/2019/07/deepnude-deepfakes-news-nude-publish.html
Viceの記事
https://www.vice.com/en_us/article/kzm59x/deepnude-app-creates-fake-nudes-of-any-woman

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About 大原ケイ 215 Articles
NPO法人HON.jp 理事。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。
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