【EPUB有料連載リンク】第27回 パーネル氏が選ぶ蘭花賞と玉ネギ賞 — ジェリー・パーネル/訳・林田陽子「新・混沌の館にて」

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※いつもhon.jp DayWatchをご覧いただきましてまことにありがとうございます。

 いつもご覧いただいております読者の皆さまへの御礼も兼ねまして、昨年9月から週1回程度、IT書籍の翻訳家として有名な林田陽子氏が個人で権利取得・有料配信スタートしました米国ITコラムニスト・ジェリー・パーネル氏の「新・混沌の館にて」を冒頭部分のみ抜粋して掲載しております。

 業界関係者の方は、EPUBを使った個人による新しい電子出版モデルの一例として、研究の参考にしてみてください。—hon.jpシステム部

2月コラムから

パーネル氏が選ぶ蘭花賞と玉ネギ賞

 大きな蘭花賞をIntelに贈る。あらゆることを絶え間なく改善し続けていること、特に、Sandy Bridgeは特大の蘭花賞に値する。もちろん、Intelが、とんでもない欠陥のあるSandy Bridgeチップセット(プロセッサー自体ではなくサポート用チップ)を出荷したことは玉ネギ賞ものだ。しかし、速やかにその問題を修正し、システムをリコールし、そのことを周知させたことは、もう一つ蘭花賞を贈る価値がある。

 Appleの新しいMacBook Airに蘭花賞を。私は自分の古いMacBook Airを下取りに出して、新しいMacBook Air買いたいという誘惑にかられている。新しいMacBook Airはもっと小さく、軽量だ。ポケットには入らないが、だんだん小さくなっている。現実に、私の古いMacBook Airは今でもクールで、私がやりたいことには「十分よい」。しかし新製品はしゃれている。

【つづきは「新・混沌の館にて」サイトで http://www.sciencereadings.com/

XoomでEPUBを読む

4月の9日と10日にSFファンの祭典はるこんに出展して、「新・混沌の館にて」のEPUB版サンプルの配布などを行いました。

 初日の来場者の一人が「Xoomを持っているので明日持ってきます」と言ってくださいました。早く欲しくて米国から取り寄せたそうですが、結局日本での発売とほぼ同時に入手されたそうです。

 Xoomはタブレット向けのAndroid 3.0搭載。どんな表示になるか興味しんしんでした。何種類かのビューワーがあるそうで、それぞれ表示が異なります。指めくり機能はありますが、まだ未完成なのか、横置きにすると2ページ表示にならずに端まで文章が流れてしまうビューワーもありました。iPadとは違うフォントで表示されたり、縦書き表示ができても、文中のアルファベットは横向きのままだったり・・これはとてもデザイナーや製作者は納得できないだろうと思いました。

 何人かで興味深く見ていましたが、「やっぱり今はiBooksにはかないませんね」という結論になりました。

 1社が資金を投じて完成度の高いアプリケーションを作る方がよいのか、さまざまな開発者が同じ目的の数種類のアプリを競い合って作って、ビジネスチャンスが広がる方がよいのか・・そんな話もして、大変勉強になりました。

 ただ、最近このコラムの購読者が増えるにつれて、ユーザーの利用するデバイスが多様化して、対応に困っています。最初はパソコン閲覧しか考えていなかったところに、降ってわいたようにEPUBを提供することになり、iPadを買って、動作確認できるようにしました。

 しかし最近ではAndroidユーザーも増えています。

 また、意外なようですが、日本で電子書籍に関心のある人はKindleユーザーも多いのです。早い時期にKindleを買って使っている人もいます。去年の秋に電子書籍関係のイベントに出展したとき、Kindleユーザーが多く、私も初めて見ました。購読者の中にもついにKindleユーザーの方が出現しました。よもやKindleで読まれることになるなどとは、予想してもいませんでした。

 大慌てで、知人でKindleを持っている人にいろいろきいたところ、EPUBファイルをKindle用ファイルに変換するツールが無償提供されているけれども、コマンドラインなので、技術的な知識のある慣れた人でないと難しいかもしれないということでした。幸いその購読者の方は自分で変換できるとのことで、「1分もかからず変換できました」とメールをくださり、ほっとしました。

 しかし、ここへきて個人サイトでマルチデバイスに対応するのはちょっと難しいかなと考え始めています。

 幸い、今のところ当サイトで提供しているEPUBファイルをそれぞれの方が自分のデバイスに合わせて使ってくださっているようで、問題は起きていないのですが。

 どんなデバイスでもiBooksが使えれば便利なのにと思ったことでした。

 当サイトのはるこん出展レポートはこちら http://www.sciencereadings.com/halconreport/

問合せ先:「新・混沌の館にて」サイト http://www.sciencereadings.com/

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