【EPUB有料連載リンク】第19回 2011年のCES — ジェリー・パーネル/訳・林田陽子「新・混沌の館にて」

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※いつもhon.jp DayWatchをご覧いただきましてまことにありがとうございます。

 いつもご覧いただいております読者の皆さまへの御礼も兼ねまして、昨年9月から週1回程度、IT書籍の翻訳家として有名な林田陽子氏が個人で権利取得・有料配信スタートしました米国ITコラムニスト・ジェリー・パーネル氏の「新・混沌の館にて」を冒頭部分のみ抜粋して掲載しております。

 業界関係者の方は、EPUBを使った個人による新しい電子出版モデルの一例として、研究の参考にしてみてください。—hon.jpシステム部

1月コラムから

2011年のCES

一方、私は過去数年、まともなコンピューター・ショーに行っていない。私は今何が起こっているか少し実感する必要があった。コンピューターのハードウェアは驚くほど進化している(ムーアの法則は本当に指数関数的だ。そして我々は指数関数の上昇曲線の上にいる)。そのため、ソフトウェアがハードウェアの性能に追いつけば、とてつもない性能が生まれる。私は、それが新製品に反映されているかもしれないと考えた。普段見聞きするよく知っている企業ではなく、どこかの天才がひそかに革命的な何かを作っているかもしれない。私は本気でそんな期待をしていたわけではなかった。しかし、希望は永遠に湧き出るものだ。そうは言っても、我々は、特に初期の時期には、COMDEXでいくつかの驚くべき発見をした。いずれにしろ、そんなことを考えながら、私はCESに車で行くことに決めた。私はここ何年も車でラスベガスへ行っていなかった。

【つづきは「新・混沌の館にて」サイトで http://www.sciencereadings.com/

EPUBのテンプレート

最近ではEPUBを制作して、表紙の制作も一緒にできる便利なオーサリング・ツールが販売されています。価格も個人で購入できる金額です。

昨年の7月頃は、製作者がいろいろ試行錯誤した結果、最初からSigilを使うのがよいということでした。自分で制作するために有料の高額なソフトを買わずに済んだのも幸いでした。

いくらコードをにらんでいても、どうやればできるのか分かりませんでした。家族が、HTMLは使えませんが、プログラミングの知識があるので製作者にもらったファイルを見てもらいました。

その結果、最初に製作者が作ったファイルの、設定のコードだけ残して、Sigilのビジュアル表示で、Wordで作った文章を流し込んで、目次や参照先のリンクや、背景色だけコードを入れるようにすれば、私でもできるだろうということでした。試しに作ってもらい、自分でも作ってみたところ、最初はかなり時間がかかりましたが、何とか同じように作ることができました。

ただし、コードの扱いにはかなり苦戦してしまいました。正しくつけているつもりでも、どこかが間違っていてうまく表示されないことがありました。特に、背景色は、途中に空白行があったりすると、背景色が途切れてしまって、うまくつけられないことがありました。しばらくやってみて、結局背景色をつけるのは、やめることにしました。どうしてもつけなければならないということはありませんでしたし、引用と分かるようにするために表示を変えたいなら、Sigilで簡単に使えるボールド表示やインデントで違いが分かるようにすればよいと思ったのです。

これからはEPUBでもこういった機能がどんどん増えて、誰でも簡単に、さまざまな表示が使えるようになると思います。雑誌に近づいていくかもしれません。ですが、この時点では、私一人でやらなければならなかったので、EPUBの制作に時間を費やして、翻訳がおろそかになるのでは、本末転倒だと思いました。

こういうやり方が正しいのかどうかまったく自信がありませんでしたが、私にはこれしか方法を思いつくことができませんでした。

最終的に、毎回使えるように、テンプレートを作りました。空のページを入れて、セクションのタイトルを同じにして、簡単に目次リンクを張れるようにしたものを毎回大切に使っています。

最近ではEPUB制作のよい解説書も出ていますし、インターネットを検索すると、Sigilのスクリーンショットを入れて詳しい解説をしている無料のページがあります。

こういったサイトを参照したりすれば、簡単なものであれば、個人でEPUBファイルを作ることも可能だと思います。n

問合せ先:「新・混沌の館にて」サイト http://www.sciencereadings.com/

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