【EPUB有料連載リンク】第20回 誰でもプレスになれたら・・・– ジェリー・パーネル/訳・林田陽子「新・混沌の館にて」

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※いつもhon.jp DayWatchをご覧いただきましてまことにありがとうございます。

 いつもご覧いただいております読者の皆さまへの御礼も兼ねまして、昨年9月から週1回程度、IT書籍の翻訳家として有名な林田陽子氏が個人で権利取得・有料配信スタートしました米国ITコラムニスト・ジェリー・パーネル氏の「新・混沌の館にて」を冒頭部分のみ抜粋して掲載しております。

 業界関係者の方は、EPUBを使った個人による新しい電子出版モデルの一例として、研究の参考にしてみてください。—hon.jpシステム部

1月コラムから

2011年のCES

誰でもプレスになれたら・・・

私は、この時初めて気づいたのだが、今回は今までのショーの報道とはまったく様子が違った。プレス・レセプションが行われる宴会場の前は長蛇の列だった。それは、入り口のドアから廊下のずっと向こうまで続いていた。私は時間に間に合うように着いたのだが、他にも大勢来ていた。列は瞬く間に長くなっていった。列に並んで待つ以外、どうしようもなかった・・<中略>

後になって、CESのプレス担当部門が5000人以上のプレス、アナリスト、ブロガーにプレスの身分証明書を発行していたことが分かった。ブログを持っていれば、誰でもプレスバッジがもらえたのだ。大手が数件と、私のような中規模のサイトがいくつかと、かなり小さいところが数件あった。どこも特別な招待を受けていなかった。我々は自力でかなりうまく取材ができた。つまり、公開イベントでは、質疑応答は行われなかったし、実機操作の体験も行われなかったからだ。それはこのショーの目的ではなかった。このショーの目的は、全国ネットのテレビで数画面放映されることだ。これは製品を販売するためのショーだ。

【つづきは「新・混沌の館にて」サイトで http://www.sciencereadings.com/

EPUB電子書籍の表紙

初めてiPadでこのコラムの表紙を見た時、例の本棚に入ると書名が小さくて、見分けづらいと思いました。iPadの場合は表紙が縮小されて本棚に並びます。

毎月表紙のデザインや色を変えれば、もっとはっきり分かると思いましたが、毎月商用利用できる写真を買って、制作を依頼するのは費用がかかりすぎました。

せめて号数表示の数字だけでも大きくしようかと思いましたが、そうすると写真のイメージと全くそぐわず、iPadでフル表示した時にバランスが崩れてしまいます。結局タイトルと号数の文字をもう少しだけ大きくしました。

2011年の1月コラムから表紙を新しくしようと考えました。製作者に、号数の表示が本棚に入った時も分かりやすく、大きい表示の時も邪魔にならないように、また、月ごとに同じデザインの一部を変えるなりして、統一感をだし、かつ費用を抑えられるようにという欲張った要望を伝えました。

製作者は3案考えて、そのうち2案は、面白いモチーフを使ったデザインで、号数表示を透かしのように入れて変えていく方法。1案はストライプのグラデーションを色変えして、月ごとに表紙全体の色を変えるという案でした。

私がどちらも捨てがたいと伝えたところ、上半分にモチーフを入れて、下半分にストライプの写真を使って、色替えし、そこにコラムの宣伝コピーを入れるという案を考えてくれました。さらに、下半分の色を変えるなら、上のモチーフの部分だけ、同系色に色変えした方がしっくりくると提案されました。色の濃さも、あまり濃すぎると安っぽくなるからと、こだわりを見せていました。

結局、ちょうど本に帯を巻いたようなデザインになって、号数表示は透かしで入りました。サンプルを12カ月分iPadに入れると、本棚に並んでも、毎月色が違うので、見分けも付きやすく、数字もはっきり読めるようになりました。

私は今回初めてデザイナーの方と直接一緒に仕事をしました。Webサイトにしろ、電子書籍の表紙にしろ、実用性をしっかりと保ちながら、一枚の写真やモチーフから次々とアイデアを展開していくセンスや技量に驚かされることばかりでした。

自分もアイデアを出しながら少しずつ何かを作っていく作業は、とても楽しい経験でした。これからは電子書籍の特徴や各デバイスでの表示に合ったデザインが求められるでしょう。デザイナーの方が活躍できる場も広がると思います。紙の本の装丁とは一味違う、電子書籍ならではの表紙のデザインが次々と生まれてくることでしょう。n

問合せ先:「新・混沌の館にて」サイト http://www.sciencereadings.com/

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