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2019年2月4日~2月10日は「違法ダウンロード範囲拡大を考える院内集会」「インターネット白書Archive2018年版無料公開」などが話題に。編集長 鷹野が気になった出版業界のニュースをまとめ、独自の視点でコメントしてあります。
国内
Onyx International「BOOX Poke Pro」 ~Google Play利用可能、E Ink搭載の6型Android端末〈PC Watch(2019年2月4日)〉
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ebook/1167956.html
レスポンスは7.8型より6型のほうが圧倒的に速いようです。画面サイズが大きいくなると、そのぶん動作が重くなるのでしょうか。予想どおりではありました。俄然興味を惹かれ、アマゾンを覗いてみたら在庫切れ……入荷未定というありさまでした。トホホ。
「絶版」在庫抱えず息長く 1冊単位で注文受け付け 学術書を再刊〈日本経済新聞(2019年2月4日)〉
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO40849580U9A200C1BE0P00/
POD版が浸透しつつありますよ、という記事。講談社学術文庫、吉川弘文館、三省堂書店神保町本店(平凡社東洋文庫、笠間書院)、Amazon POD(岩波書店、青土社)などの事例が挙げられています。最後に「NextPublishing」でPODを推進しているインプレスR&Dの井芹昌信氏が、日本電子出版協会理事の肩書きでコメントしています。
違法ダウンロード処罰、悪質行為に限定 文化審小委〈日本経済新聞(2019年2月4日)〉
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40884870U9A200C1CR8000/
文化庁 文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会(第8回)の資料はこちら。報告書(案)が公開されていますが、刑事罰については「有償」以上の制限がかかることになるのでしょうか。残念ながら現時点でまだ議事録は公開されていません。
インターネット白書ARCHIVESで2018年版が無料公開に ~ 最新版『インターネット白書2019』発行を受け〈HON.jp News Blog(2019年2月7日)〉
https://hon.jp/news/1.0/0/15276
毎年恒例となった、前年版の無料公開。学生に、インターネットの歴史を勉強させるのに良いのです。
BOOK☆WALKER、同人マンガ販売キャンペーンを開催 ~ ワコムの液タブやiPad Proが抽選で10名にプレゼント〈HON.jp News Blog(2019年2月8日)〉
https://hon.jp/news/1.0/0/15388
エントリー不要で、新規で同人誌を販売すればOK。とはいえ、マンガじゃないとダメなので、これは結構競争率低いのでは。
実効性のない法律に意味はあるのか?「違法ダウンロード範囲拡大を考える院内集会」レポートと考察〈HON.jp News Blog(2019年2月9日)〉
https://hon.jp/news/1.0/0/15393
取材しました。単純なレポートではなく、そもそも私的使用のための複製とはなにか、違法ダウンロードとはなにか、という解説を交えながらの記事に仕立ててあります。合法か違法かを分ける条件が複雑すぎるので、とくに子供は理解しきれないのではないか、という気がします。そもそも違法にアップロードされているかどうか、見分ける方法ありませんし。萎縮効果は、どうやらありそうですが。
海外
サリンジャーの息子が父の遺稿を整理中〈HON.jp News Blog(2019年2月4日)〉
https://hon.jp/news/1.0/0/15307
『ライ麦畑でつかまえて』などで知られるJ・D・サリンジャーの遺稿(つまり未発表のまま死後に残された原稿)の整理が進んでいるとのこと。とはいえ、まだあと何年もかかりそうだとのことですが。
記事の相互掲載で二極化からの脱却を図るポーランドの5誌〈HON.jp News Blog(2019年2月4日)〉
https://hon.jp/news/1.0/0/15304
興味深い試み。フィルターバブルから読者を脱却させるため、主義主張の異なるメディアが互いの記事を掲載しあう試みが行われているそうです。そういえば少し前に、朝日・日経・読売の3社が記事を読み比べられるというコンセプトの共同プロジェクト「あらたにす」をやっていた(2012年終了)のを思い出しました。いまは学生のための言論空間、というまったく違うコンセプトになっています(↓)。
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