【週末集中ゼミ】「hon.jpターミナル」で学ぶ電子書籍の商品管理 第25回「書誌のデータ項目を理解する(1)」

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【編集部記事】※いつもhon.jp DayWatchをご覧いただきましてまことにありがとうございます。

 hon.jp DayWatchでは毎週末、あまり語られることがなかった「商品管理」という観点で、電子書籍の本質に迫っていきます。そして、すでに複数出版社で使われている「hon.jpターミナル」という電子書籍書誌管理システムを使いながら、その業務対策について考えていきます。出版社勤務の方は、ぜひ研究の参考にしてみてください。—hon.jpシステム部

 今回から、「hon.jpターミナル」で電子書籍担当者がブラウザ上で毎日画面入力する商品情報、別名「書誌(しょし)」について解説していきましょう。

「書誌」という業界用語は、書籍出版関係者や図書館員でもしない限り、あまり聞かない言葉だと思います。同じ出版社でも、雑誌畑の人で知らないケースもあるでしょう。単純にいえば、書籍に関する基本商品データで、「タイトル」「作者名」「出版社」「内容」「ページ数」などの情報のことです。コンピュータ関係者にはメタデータと言ったほうがわかりやすいかもしれません。

 Amazonなどで書籍の商品販売ページを見ると、その本に関する基本情報がテキストでいろいろ掲載されていますが、まさにそれが「書誌」の一例です。この「書誌」のデータベースがないとAmazonなどのECサイトは書籍販売ページを構築することができないので、単純ではありますが、商品流通に欠かせないものの1つです。

 電子書籍にも「書誌」はあります。MP3ファイルでいうID3タグのような規格はまだ存在しませんが、おおまかにいえば「タイトル」「作者名」「出版社」「ファイルフォーマット」などといった感じで、ほぼ似たようなパターンで各販売サイトで利用されています。

 出版社の電子書籍担当者は、この販売サイトのために電子書籍商品すべての書誌データを入力し、納品先からの問い合わせに備えて、常に管理・更新・保管しておく必要があります。自分のPC上でExcelで管理している人もいれば、自作のMicrosoft Accessデータベースでそれを管理している人もいるでしょう。「hon.jpターミナル」も、その用途で毎日使われているシステムです。

 「hon.jpターミナル」では現在、約150個の書誌データ項目(例:タイトル、タイトルかなよみ、サブタイトル、サブタイトルかなよみ….などいった感じで)を内部的にサポートしています。これを聞いて「150種類も?うちでは10個も入力していないぞ」とビックリする電子書籍担当者は多いと思います。そうなんです、実は日本の電子書籍業界は10年以上の歴史があるため、その間に知らず知らず項目数を少しずつ増やしてきたのです。年内にはさらに170に増やしていく予定ですが、今後もその数は増えるものと予想しています。

 次回は、このデータ項目の種類について、さらに深く掘り下げていきます。

※次回、第26回「書誌のデータ項目を理解する(2)」はこちらからどうぞ。【hon.jp】

問合せ先:hon.jpターミナルの製品概要ページ( http://hon.jp/doc/honjpterminal.html

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