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株式会社集英社と株式会社講談社は4月8日、「週刊少年ジャンプ」と「週刊少年マガジン」の初めての共同プロジェクトとして、22歳以下なら連載作品約150タイトルが無料で読めるウェブサイト「少年ジャンマガ学園(※リンク先はWayback Machineのアーカイブ)」を、6月10日までの期間限定で公開した。
少年ジャンマガ学園は「マンガの学校」をコンセプトとし、「週刊少年ジャンプ」「少年ジャンプ+」「週刊少年マガジン」「別冊少年マガジン」「マガジンポケット」の5媒体で連載されている約150タイトルを無料で読むことができる。
これまでマンガに触れてこなかった若者世代に読んで欲しいという想いから、対象を22歳以下に限定。初めてアクセスした際、生まれた年を入力することで認証する仕組みになっている。
また、ユーザーがSNS上で楽しむことができる「学校行事」として、掲載作品から1作品を読んで次の人につなぐ「マンガリレー」や、読書感想文コンクール、イラストコンテストなども開催される。
オピニオン
このリリースを見てすぐ、ちょうど1年前に「HON.jp News Blog」の運営団体であるNPO法人HON.jp(旧:日本独立作家同盟)が阿佐ヶ谷ロフトAで開催したイベント「海賊サイトによりマンガ文化が壊される!作家が生き残る方法とは?」で、マンガ家・鈴木みそ氏が「今の子供はそもそも漫画を読む習慣がないので、20歳未満は全部無料でいいのでは?」と提案したことを思い出した。
当時、海賊版サイト「漫画村」は接続不能となった直後。政府のブロッキング方針は、どう転ぶかまだ不透明な状況下であった。ITmediaでこのイベントのレポート記事が公開されると、前述の鈴木みそ氏の提案に対し「買う習慣が付かなくなるだけ」「人は無料のものを大事にしない」「無茶苦茶すぎ」など、かなり強い反発の声が挙がり、若干炎上気味であった。
さて今回、対象年齢が「20歳未満」から「22歳以下」と変わっただけで、鈴木みそ氏が当時提案したことほぼそのままなサービスが、期間限定とはいえ、集英社と講談社という最大手出版社の主導で行われることになったわけだが、これに対する世間の反響が気になるところだ。1年経って状況が変わり、受け止められ方も変わるだろうか?
参考リンク
少年ジャンマガ学園