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株式会社メディアドゥホールディングスは1月15日、連結子会社の合併に関するお知らせを発表した。株式会社出版デジタル機構が株式会社メディアドゥを3月1日に吸収合併し、電子書籍取次などの既存事業を集約する。合併後の法人名は、出版デジタル機構からメディアドゥへ変更される。また、新たに同名企業の出版デジタル機構を設立し、インターネット技術の世界的標準化推進団体 W3C での EPUB 標準仕様検討や、日本出版インフラセンター(JPO)が推進する紙と電子の出版情報データベース構築への協力など、業界横断的な事業を手がける予定になっている。
出版デジタル機構とメディアドゥは、どちらも電子書籍取次事業などを手がける企業。2017年3月に、メディアドゥが出版デジタル機構を子会社化(記事)。両社での業務連携による効率化や、事業拡大などについて協議を重ねてきた。両社の合併は、最大の課題だった新統合システム開発に目処が付いたことなどに伴う。
両社の統合と新会社設立は、システムの一本化による運用の効率化、ブロックチェーンなど先端技術応用速度の向上、電子書籍フォーマットや出版データベースなど出版業界全体のインフラ整備を目的とする。なお、現時点で出版デジタル機構が行っている、電子書籍取次事業、POD取次、電子図書館取次事業、電子書籍制作支援事業、NetGalley、Picassolなどはすべて、吸収合併後の新メディアドゥに移管される予定とのこと。
また、メディアドゥホールディングスは2018年12月18日に、W3Cへの加盟を発表。同時に、W3C で行われる日本での電子出版を研究・推進する目的で慶應義塾大学SFC研究所に設立されたアドバンスド・パブリッシング・ラボ(APL:Advanced Publishing Laboratory)の加盟社を、2019年4月より、出版デジタル機構からメディアドゥホールディングスに変更予定としていた(記事)。この予定に変更はないが、関連する事業の実務を担う法人格としては、3月1日以降は新設される出版デジタル機構が担う形となる。
参考リンク
メディアドゥホールディングスのプレスリリース(PDF)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3678/tdnet/1663231/00.pdf
メディアドゥホールディングスの2019年2月期3Q決算説明資料(PDF)