刊行点数は伸びているが、国民が徐々に本を読まなくなっているデンマークの調査結果

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 図書館や書店で手に入る本の数は増えているが、それを読む人が減っているというデンマーク。2010年と比べ、日常的に小説や短編を読む30~39歳の人口が減っていることが文化省のパネルによる調査で分かった、とヨーロッパのローカルニュースを追うサイト、THE LOCALが伝えている。

 この年齢層に限らず、これまで一番熱心な読者とされてきた教育水準の高い人たちの読書量が減ってきている。「刊行点数の記録は塗り替えられているが、熱心な読者が減っているので、原因やトレンドを詳しく追っていく」とメッテ・ボック文化相は記者発表で言及した。

 一方でこの7月には、国内の公立図書館で23万2453冊のオーディオブックが貸し出された。Eブックの利用も増えているが、毎日のように電子書籍を読むと答えた人は全体の3.5%にとどまった。

 同パネルのアン=マリー・マイは、本がストリーミングのサービスやソーシャルメディアとの競争にさらされていることを指摘する。「この10年でメディアの選択肢が広がり、消費者の興味を引くことがむずかしくなっている」と言う。イギリスの調査によると、2016年に成人層は1日当たり11時間をメディアとコミュニケーションに費やしているという結果が出た。

 デンマークでは、小説や短編を読む時間は減ったものの、テキストブックでは同様の落ち込みはみられないという。文化省の本・文学のパネルは2014年に設立され、7人の関連事業出身のリサーチャーが書籍市場のトレンドを追っている。

関連リンク

THE LOCALの記事
https://www.thelocal.dk/20181023/fewer-in-denmark-reading-books-despite-publishing-growth

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About 大原ケイ 209 Articles
NPO法人HON.jp 理事。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。
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