第12回 無名から、プチ有名人に。―― 内藤みかの作家起業論

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 気づいたら、一般社会でも「内藤みか」を知っている方が増えて、私は無名作家ではなく、プチ有名程度にはなったかもしれなかった。そしてそのきっかけは間違いなく、自分が毎日綴っているブログであると思っている。

 私が書くケータイ小説は、無料だと10万人近く、有料でも1万人以上がアクセスしてくれている。このケータイ小説の存在も、私のブログで初めて知った方が多い。これからもネットで自己作品のPRを、精力的に続けていくつもりだ。

内藤みか(ないとう・みか)

 1971年生まれ。作家。著書54冊。自著を売るためにネットを駆使しまくる日々。

公式HP
http://www.micamica.net
メールマガジン

『奥様は官能小説家』https://www.gentosha.co.jp/book/b3222.html
出版社:幻冬舎
ISBN:4344404890
サイズ:文庫/290p
発行:2004年02月
価格:600円 (税込:630円)

 2005年、6月現在。私はすっかりネットの中では有名になった。なにしろブログを7つも持っているし、友人知人も多いので、私の名前が出ない日はないのである。

 リアル社会でも徐々に名前が出ていくようになった。テレビや雑誌のコメントやインタビューの数が、前年に比べて飛躍的に増えた。連載の数は、ついに10本になった。

 ひとりではとても仕事や家事をこなしきれなくなり、セミナーで知り合った私のファンの女性に秘書になってもらった。ケータイ小説家の仕事が増えたので読書好きの秘書は日本初の「携帯小説評論家」と名乗っている。

 講演を何度もするようになり、講演だけではもったいないと講演録を作る事業をネットの友人に起業させた。今では講演をするたびに彼がそれをテープに録り、講演録として販売してくれている。何でも日本初の「講演録作成代行業」らしい。

 だいぶネット活動をする時間が少なくなってきたとはいえ、私は私の本の感想を書いている人を検索で見つけると、すぐにお礼を書き込みに行くようにしている。こうした小さなことでも、あちらは嬉しく思ってくれるし、私も嬉しい。たくさんの嬉しいことが、これからもネットで生まれていけばうれしいなあと思っている。

 ネットで一番大事なこと。それは回り道なようだけれど、先ず人の応援をしてあげることだと思う。そうすれば向こうも気持ちよくこちらを応援してくれる。人間社会が忘れかけている温かみが、ネットにはまだ、存在しているのである。

 先日、ついに私の本が増刷になった。『奥様は官能小説家』と『いじわるペニス』である。とても感激した。私の本は、ネット書店でなかなかの売れ行きだという。他の本も在庫がかなり少なくなるほどに売れている。そしてそれはネットで出会った方々のご協力のおかげだと思っている。

 ここに厚く御礼申し上げます。

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