第5回 家にいながらネットでPR活動☆ ―― 内藤みかの作家起業論

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 私は自分の作品のおもしろさには一応の自信を持っていた。だから「内藤みか」というこのキャラクターをもっと目立たせて、自分の本をより多くの人に買ってもらいたかった。

 書店に行くと小説の本はたくさんある。その中からどうやって選んでもらえる存在になるか、とにかく選挙活動のように「内藤みか」「内藤みか」と連呼して、愛着を持っていただくのが一番ではないかと私は考えた。だからメルマガやブログを本格スタートさせた。

内藤みか(ないとう・みか)

 1971年生まれ。作家。著書54冊。自著を売るためにネットを駆使しまくる日々。

公式HP
http://www.micamica.net
メールマガジン

あなたを、ほんとに、好きだった。
出版社:メディアファクトリー
ISBN:4840110697
サイズ:単行本/220p
発行:2004年04月
価格:1000円(税込:1050円)

 2003年の終わりは、私に激変をもたらす出来事が続いた。それを占い師は「テロに遭う」と鑑定したのかもしれなかった。

 新しい体験があとからあとからやってきた。12月最後の10日間に私がしたことの羅列はこんな感じ。

 ……これを一度にやろうとしているのだから、バカというかかなり無謀であった。もちろん普段の作家業もあり、そちらの単行本は年末締めきりであった。石井さんのパーティーではメルマガを出したいという人がうじゃうじゃいた。これは一刻も早く手を打たないと、そこらじゅうがメルマガだらけになる予感がした。だから急いだ。そしてメルマガを大勢に読んでもらえるよう、楽天のブログを始めたのだった。

 子供2人を育てながらの執筆でそもそも限界なのに、なおのことこれらの作業を入れたのだから睡眠時間を削る以外方法はなかった。実はこの時期、3時間睡眠の日が続いていた。

 そこまでして私がやりたかったことは「内藤みか」という名前を知っていただくことだった。どんなにいい小説であってもその作品を知っていただかなくてはこの情報過多の時代には気づいてはもらえないのだ。

 4月発売予定の『あなたを、ほんとに、好きだった。』は恋愛小説で、私はそれを本気で売りたかった。自著を300冊購入予約して友人知人に配りまくるつもりでいたし、この本を売るためなら何でもするつもりだった。

 シングルマザーの自分の行動範囲は限られていたけれど、ネットだったらできることはたくさんありそうだった。

 まずはネットで目立てば、そこから多少は名前が知られていくかもしれない。そう思ったから毎日楽天日記を書いた。数あるブログや日記ツールのなかから楽天を選んだのにはいくつも理由があった。

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