米取次最大手イングラム傘下のPODサービスが違反コンテンツを削除へ

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 米取次最大手イングラムの子会社でPODサービスを手がけるライトニング・ソースは、全ての出版社に対し、4月27日から同社の禁止事項に違反するコンテンツを順次削除すると通告した。

 ライトニング・ソースはこの措置を「インディペンデント著者に対する偏見をなくし著作を守るため」としている。禁止事項には著作権法違反も含まれており、削除されたコンテンツに関しては、既に売り上げのあった分は支払うが、手数料の払い戻しをしないとのこと。なお、この方針はPODで印刷された本に限り、Eブックは含まれない。

 削除開始までには十分に時間をとっているので、コンテンツ削除に関する見直しや質問を受け付ける余裕はあるとしている。削除の対象となるのは、以下のとおり。

  1. 原本の許可を取らない要約や付随のワークブック等
  2. 10%以上が白紙のノートや日記
  3. 既に売れている本にデザインやタイトルが似通っている
  4. 内容紹介やデザインが読者にとって紛らわしい
  5. 市場の平均価格と比べて著しく高額
  6. 原本からのコピーや文字が読めないほど質が悪い
  7. AI(人工知能)やオートマ化で生産された本

参考リンク

パブリッシャーズ・ウィークリーの記事
https://www.publishersweekly.com/pw/by-topic/industry-news/manufacturing/article/82526-lightning-source-to-introduce-content-integrity-guidelines.html
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著者について

About 大原ケイ 289 Articles
NPO法人HON.jpファウンダー。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。
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