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イギリスで最も栄えある文学賞とされる「マン・ブッカー賞」だが、これまで18年間、賞金などを提供してきたヘッジファンドのマン・グループが今年限りでスポンサーから撤退すると発表し、ブッカー賞側は新しいスポンサー探しに奔走している、とイギリスの複数のメディアが伝えた。
マン・グループはこれまで賞金などとして毎年160万ポンドを提供してきたが、運営側や著者との関係は必ずしも友好的ではなく、ヘッジファンド側がスポンサーとして十分に評価されていないと感じていたという。2014年からアメリカの著者にも受賞枠を広げたことで、「英国的」位置付けが失われたと見る向きもあったと伝えられている(この5年でアメリカ人作家の受賞は2回)。
中には同賞の審査員を務めたことのあるセバスチャン・フォークスのように「彼らは文学賞のスポンサーとしてありがたがられる存在ではなく、むしろ批判されるべき存在だ」と発言して“敵”と見る者もいる。
ブッカー賞を組織する基金団体は既に新しくスポンサーとなるべく団体と交渉を始めており、来年の賞には間に合う自信を見せている。今年のブッカー賞は通常通り、本賞と国際賞が秋に授与される。
参考リンク
BBCの記事
https://www.bbc.com/news/business-47020374
英ガーディアン紙の記事
https://www.theguardian.com/books/2019/jan/27/booker-prize-trustees-search-for-new-sponsor-after-funding-dropped
英デイリーメール紙の記事