セルフ・パブリッシングに可能性を見いだすインドとアフリカ

 出版システムが確立されていないインドやアフリカ諸国では従来の出版方法ではなく、個人がイニシアチブをとるセルフ・パブリッシングが注目されている。

 北インドを中心に発行されている「ザ・トリビューン」はセルフ・パブリッシングを「エキサイティングなやり方」と銘打ち、個人でEブックを出すことがきっかけとなり、新しいコンテンツや、読書のトレンドが生まれていると報じている。伝統的な出版社がなくなるわけではないが、個人で印刷やマーケティングを手がけられるところがメリットで、紙の本では難しい短編を出したり、タイムリーなトピックで書き上げるノンフィクションの著者が紹介されている。

 一方、南アフリカの「ビジネスデイ」紙では、伝統的な出版社の厳しいプロセスで取りあふれた本をセルフ・パブリッシングのEブックとして出す著者が増えており、本のデザインや宣伝方法を自分で仕切れるというメリットがある一方で、アマゾンなどのプラットフォームでは英語圏からの本に埋もれがちになってしまう状況もあると指摘している。

関連リンク

「ザ・トリビューン」の記事
https://www.tribuneindia.com/news/jobs-careers/self-publishing-an-exciting-avenue/655072.html
「ビジネスデイ」の記事
https://www.businesslive.co.za/bd/life/books/2018-09-18-snags-to-watch-for-when-self-publishing/

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About 大原ケイ 64 Articles
NPO法人日本独立作家同盟 理事。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。