《この記事は約 2 分で読めます(1分で600字計算)》
このところしばらく特筆すべきニュースのなかった図書館Eブック市場だが、SF書最大手、マクミラン傘下のTor Booksが2018年7月刊行のタイトルから、図書館にEブック版が提供されるのを4ヶ月先にしたと業界誌「パブリッシャーズ・ウィークリー」が伝えている。
マクミランは、これはまだテスト段階の措置で、図書館向けEブックがどれだけ販売数に影響しているかを調べるためだという。ただ、現在の分析では既にいくばくかの影響があることはわかっており、「Torの著者、エージェント、そして他の販売路関係者にとっていちばんいい時期を探っていく」としている。今のところ、Tor以外の本では実施する予定はない。
2014年以降、「ビッグ5」と呼ばれる米最大手の出版社5社は、刊行初日から図書館でEブック版が貸し出せるようにしていた。
全米300の図書館が集まるリーダーズ・ファーストというウェブサイトでは、マクミランのこの動きを「後ろ向き」と批判し、Eブックの貸し出しがEブックの売り上げに悪影響を与えているという考えに疑問を呈し、なんらかの対策を考えているという。
参考リンク
パブリッシャーズ・ウィークリーの記事
https://www.publishersweekly.com/pw/by-topic/industry-news/libraries/article/77532-tor-scales-back-library-e-book-lending-as-part-of-test.html
リーダーズ・ファーストの記事