【週末集中ゼミ】「hon.jpターミナル」で学ぶ電子書籍の商品管理 第28回「書誌のデータ項目を理解する(4)」

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【編集部記事】※いつもhon.jp DayWatchをご覧いただきましてまことにありがとうございます。

 hon.jp DayWatchでは毎週末、あまり語られることがなかった「商品管理」という観点で、電子書籍の本質に迫っていきます。そして、すでに複数出版社で使われている「hon.jpターミナル」という電子書籍書誌管理システムを使いながら、その業務対策について考えていきます。出版社勤務の方は、ぜひ研究の参考にしてみてください。—hon.jpシステム部

 前に説明したとおり、電子書籍の書誌フォーマットはシステムベンダーごとに異なっています。しかし、すべての書誌フォーマットをよくよく比較してみると、入力しなければならないデータ項目群を次のカテゴリに大別できます:

●コード類(社内商品コード、JDIC、ISBN、JASRAC等々)
●タイトル類(文字数パターン別書名、書名かな、サブタイトル)
●コンテンツ内容系(作品概要、目次、キャッチコピー)
●著者情報系(著者・クレジット名、役割、経理部コード、Copyright表記)
●分類・検索補助系(シリーズ名やレーベル名、発行ブランド、検索タグ、サイズ別表紙画像データ)
●ビューワーシステム系(フォーマット形式、分冊番号、立ち読みファイル名)
●ECシステム系(価格、販売方法、配信開始日、配信終了日)

 第25回で、コンピュータ側のニーズによりデータ項目が急増していると説明しましたが、とくにそれに該当するのが最後の2つ「ビューワーシステム系」「ECシステム系」です。この2つの分類される入力項目が最近急増しているので、実際にこれらの項目については「面倒臭いので、メール指示だけ行ない、入力自体は各ベンダーの営業マンにまかせている」という担当者が多いようです。

 この2項目について「単なるインスタンス情報であって、書誌情報ではない」と考える出版社もいます。しかし、大半の出版社は、ビューワー単位やECシステム単位で作品の表現方法を微妙に変えているので(例:ガラケー版とiPhoneアプリ版は見え方もまったく違う別商品である、等)、書誌情報の1つとして認識しているようです。

 正解はどちらでしょうか。正解は「どちらも正しい」です。なぜなら、何を持って1商品・1作品と認識するかは作家や出版社の自由であり、あくまでも作品表現の範疇にあるからです。

「hon.jpターミナル」では作品毎にどちらのアプローチをとっても、対応できるように設計されています。

※次回、第29回「書誌のデータ項目を理解する(5)」はこらちからどうぞ。【hon.jp】

問合せ先:hon.jpターミナルの製品概要ページ( http://hon.jp/doc/honjpterminal.html

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