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2026年7月19日~25日は「2026年上半期出版市場7664億円」「電子書籍ビジネス調査報告書2026でデジタルパブリッシング・コンテンツ市場規模が新たに推計」などが話題に。広い意味での出版に関連する最新ニュースから編集長 鷹野が気になるものをピックアップし、独自の視点でコメントしてあります。メルマガでもほぼ同じ内容を配信していますので、最新情報をプッシュ型で入手したい場合はぜひ登録してください。無料です。クリエイティブ・コモンズ 表示 – 非営利 – 継承 4.0 国際(CC BY-NC-SA 4.0)でライセンスしています(ISSN 2436-8237)。
【目次】
- お知らせ
- 政治
- 社会
- 経済
- ソフトバンク プラットフォーム「GaranAI」ベータ版開始 新聞社・出版社などのコンテンツを収益化〈The Bunka News デジタル(2026年7月23日)〉
- 電子書籍市場は前年比2.1%増の6846億円 『電子書籍ビジネス調査報告書2026』7月28日発売 新たにデジタルパブリッシング・コンテンツ市場規模を算出〈インプレス総合研究所(2026年7月23日)〉
- 2026年上半期出版市場(紙+電子)は7664億円で前年同期比1.3%減、電子は2867億円で2.0%増 ~ 出版科学研究所調べ〈(2026年7月24日)〉
- 出版業界事情:書店の生きる道は価格転嫁か、買い切り直仕入れか 永江朗〈週刊エコノミスト Online(2026年7月24日)〉
- 技術
- お知らせ
- 雑記
お知らせ
今年もやります! 即興で小説を書いて本にして販売するまで3日間でやりきる出版創作イベント「NovelJam 2026」東京・名古屋・沖縄会場で参加者募集中!
政治
Anthropic、著作権訴訟で史上最大「2400億円」和解金支払いへ 学習利用は「フェアユース」認定〈ITmedia AI+(2026年7月21日)〉
ようやく和解が正式承認されました。しかし、この和解から離脱して訴えている作家や出版社もいるので、まだ完全決着はしていません。
Harry Potter publisher to receive millions in Anthropic copyright settlement(ハリー・ポッターの出版社が、アンソロピック社の著作権和解金として数百万ドルを受け取る)〈The Guardian(2026年7月22日)〉
Anthropicの肩を持つ気は毛頭ないのですが、こちらの記事では「海賊版データを学習した行為が著作権侵害とされた」点や「正規に購入した本のスキャンについてはフェアユースが認められた」点についての説明がすっ飛ばされている点が気になりました。
ところが、The Guardianはイギリスのメディアであることを思い出しました。イギリスの著作権法にはアメリカのような「フェアユース」はない(日本と同じような個別具体的な制限規定)のですよね。イギリスでの行為はイギリスでの法律で裁かれます。そういう前提で論評しているなら、まあそりゃそうかと納得しました。
「骨太の方針2026」閣議決定、文化芸術政策推進で「書店活性化」目指す〈新文化オンライン(2026年7月22日)〉
骨太の方針PDF内を検索してみましたが、確かに「書店の活性化等も含め」という一文がありますね。「17の戦略分野」のうち「コンテンツ産業」の海外売上高20兆円を目指すというプランのため「62の主要な製品・技術等」に含まれる「マンガ」(アニメや映像化の源泉でもある)の国内流通経路として、書店の活性化が必要であるというロジックは、多少の無理矢理感はあるけどまあわかる。でもその手段がRFIDの普及拡大で良いのかどうか。
他に気になる点として、今回の骨太の方針には「産業構造の変化に対応した人材基盤の強化」という文脈で「人社系のダウンサイジング」 なんて一文が盛り込まれていて、ちょっとした騒ぎになっています。「人文社会」で検索して出てこないから「アレ?」ってなったよ。こんなところで略すなよ! 軽視してるなあ。AIの倫理リスクを考えたら、哲学系は重視すべきだと思うのですけどね。
<主張>デジタル教科書 紙と鉛筆の学びが基本だ 社説〈産経ニュース(2026年7月22日)〉
論調は読売新聞と似ていますが、1点大きな違いが。
デジタル教科書には、英会話の音声を聞けたり、図やグラフを動かせたりと、紙の教科書にはない利点があることは確かだ。
このように、産経新聞はメリットにも触れています。つまり読売新聞に比べたら、これでもだいぶマシです。でも、アクセシビリティの観点も持ってほしいなあ。
高校国語の科目再編、AI時代に文学で感性育む 論理学習と両立へ〈日本経済新聞(2026年7月24日)〉
5月に検討段階での報道がありましたが、いよいよ文科省の方針が固まったようです。まあ、「失敗した!」と思ったらすぐ方針転換できるのは偉い。褒めておきましょう。振り回される側としては、文句言いたくなるのはわかるけど。
社会
第10回 韓国・ブラジル・アメリカ・日本/世界のトレンドは参加・体験型読書、日本での広がりを期待する〈新文化オンライン(2026年7月23日)〉
日本では、文学フリマ、コミティア、神保町ブックフェスティバルといったイベントやZINEの盛況などはよく語られるものの、人が手を動かして書く/描く行為は、今のところそれほど着目されているとはいえない。
それってまさにNovelJamですよね! ……と、10年近く前から創作出版の体験型イベントを主催している者としては言いたいところですが、確かにまだそれほど着目されていません。悔しいけど。もっと流行らせたい。
コロナ禍がまだ収まっていない2022年に、図書館の方々へ提案したことがあるんですが、いまのやり方だと運営負荷が大きすぎると敬遠されちゃったんですよね。まあ、もうちょっと抜本的に軽量化したワークショップにしないと、運営負荷が大きすぎるとは私も思う。せめて2日間開催に。考えます。
活字マッチョはもうやめよう(飯田一史) – エキスパート〈Yahoo!ニュース(2026年7月24日)〉
タイトルが「活字マッチョはもうやめよう」だから誤解を生んでいるような気がしますが、ヤフコメを見たら「自分が批判された」と思って「放っといてくれ」みたいな書き込みをしている方々が。私は、飯田氏の主張は「活字マッチョな思想で読書推進するのをやめよう」だと受け止めたのですが、タイトルにミスリードされている気がする。
少し前に、林望氏が「電子本は読書にあらず」とか「図書館の本を借りて読んだのでは読書にならない」などと「読書文化のマチズモ」(by市川沙央氏)丸出しで煽る本を出していたから、そのカウンターで書かれたのが「ゆる読書」入門なのかな?
経済
ソフトバンク プラットフォーム「GaranAI」ベータ版開始 新聞社・出版社などのコンテンツを収益化〈The Bunka News デジタル(2026年7月23日)〉
見出しに「出版社」とあるので「どこが参画してるんだろ?」と思ってソフトバンクのプレスリリースを確認したら、いまのところ通信社・新聞社だけでした。まあ、これからですね。
電子書籍市場は前年比2.1%増の6846億円 『電子書籍ビジネス調査報告書2026』7月28日発売 新たにデジタルパブリッシング・コンテンツ市場規模を算出〈インプレス総合研究所(2026年7月23日)〉
プレスリリースが出たので改めて。今回から私も執筆陣に名前を連ねております。第4章 社会制度とテクノロジー:生成AIと出版ビジネス、国の施策と法制度の2節を書きました。購入を検討されている方(主に企業や図書館)は、割引コードを進呈しますのでお申し出ください。
今回から新たに推計されたデジタルパブリッシング・コンテンツ市場規模は要注目。電子図書館・教育インフラが460億円とありますが、インプレスの担当者曰くここには電子ジャーナルも含まれているそうです。その割合がかなり大きそう……。
あと、プレスリリースの性年代別の利用率グラフの上に「※図表5において、前年(2025年)調査時の集計値を一部訂正いたしました」という注記があることに気がつきました。確認したら、2025年の男性10代が、有料12.8%/無料17.5% → 有料16.0/無料26.8%に修正されています。
この数字を2025年版で見たとき、前年(2024年)比で明らかにおかしいと思っていたんですが、やっぱりかあ。有料利用が下がっているのは確かだけど、無料利用がそれ以上に増えています。合計すると30.3%から42.8%への修正だから、かなり大きいです。
メルマガ増刊号「“10代のマンガ離れ”にあまり異論はないけど(略)」を書いたときには、インプレスの調査は15歳以上が対象だから使わなかったんですが、どうも異常値っぽいと思い避けたのもあったんですよね。正解だった。この数字なら、利用人口が推計できそう。あとでやってみます。
2026年上半期出版市場(紙+電子)は7664億円で前年同期比1.3%減、電子は2867億円で2.0%増 ~ 出版科学研究所調べ〈(2026年7月24日)〉
電子書籍(文字ものなど)がまた減ってる……「ライトノベルは好調だが、一般文芸やビジネス書が不振」とのこと。電子は続刊がたくさんあるシリーズものが強いのですよね。
出版業界事情:書店の生きる道は価格転嫁か、買い切り直仕入れか 永江朗〈週刊エコノミスト Online(2026年7月24日)〉
ペイウォールの向こう側はまだ読んでいませんが、どうすれば良いか? を私なりに考えてみました。変えたほうがいいことはいろいろあるけど、恐らくどの手段もいきなりドラスティックに変えるのは難しいと思うのですよね。余波でバタバタ潰れるのが目に見えている。変えるとしても段階的に。
たとえば、見計らい配本をだんだん減らしつつ発注発送を増やす。発注品は返品条件を少しずつ厳しくする。見計らい配本は、発送後一定期間経過後に定価拘束を解き買切りなら正味を下げる「時限再販」をもう少し拡大する、みたいな。脳内シミュレーションですが。
技術
「アルゴリズム」が大っ嫌い? ならRSSを使いなさいよ〈p2ptk[.]org(2026年7月20日)〉
Facebookがアルゴリズムで勝手に間引く「ニュースフィード」を導入し、データを解析したらそのほうがユーザーは活性化するという結論が出てしまったのですよね。Twitter(当時)もかつては「タイムライン」で時系列だったのに、あとからアルゴリズムを導入するようになってしまった。
膨大な情報が発信されているからすべてに目を通すのは不可能なのはわかっているんだけど、それでも自分の意思とは無関係に、勝手に間引くんじゃねーよといまでも思います。だからRSSリーダー大好き。MastodonやBlueskyも、時系列順を堅持してるのが好き。
私はGoogleリーダーを終了したとき、代替でFeedlyへ乗り替え、4~5年前からはPro+プラン(年2万4000円)を半ば応援の意味を込めて契約しています。RSS未配信のメディアでもRSS Builderを使うと更新情報が取得できて便利なんですよね。まあ、Pro+でも件数上限が厳しくてぜんぜん足らないんですが。
「WordPress」に致命的脆弱性、未認証・条件なしで乗っ取れる ~CVSS 3.1で「9.8」〈窓の杜(2026年7月21日)〉
ウチで管理しているサイトは7月18日の時点ですべて自動アップデート済みなのを確認しています。メジャーアップデートを自動適用はさすがに怖いけど、マイナーアップデートは自動適用設定のままにしておくほうがいいですね。
お知らせ
NovelJam 2026の開催をご支援ください!
今年もやります! 即興で小説を書いて本にして販売するまで3日間でやりきる出版創作イベント「NovelJam 2026」クラウドファンディングで資金募集中!
新刊『出版とフリー 〈無料〉との競争の果てに起きたこと』について
クリス・アンダーソンの名著『フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略』(2009年・NHK出版)を再読し、日本の出版状況に合わせて考察した10年前の連載コラムが本になりました。最終章は書きおろしの「生成AIとフリー」です。
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日刊出版ニュースまとめ
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雑記
ゲリラ豪雨の季節がやってきました。外出前に雨雲レーダーを見ておかないと危ない。昨日は近所のスーパーへ行った帰り道で降り始めのギリギリセーフでした。ちょっと濡れたけど。(鷹野)

























