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2026年9月20日~26日は「NHKウェブ閲覧数急減の原因は日本新聞協会という朝日新聞の自虐論説」「pixivFANBOXで決済事業者による表現規制」などが話題に。広い意味での出版に関連する最新ニュースから編集長 鷹野が気になるものをピックアップし、独自の視点でコメントしてあります。メルマガでもほぼ同じ内容を配信していますので、最新情報をプッシュ型で入手したい場合はぜひ登録してください。無料です。クリエイティブ・コモンズ 表示 – 非営利 – 継承 4.0 国際(CC BY-NC-SA 4.0)でライセンスしています(ISSN 2436-8237)。
政治
トランプ氏、CNNなど「ホワイトハウス取材禁止」 メディアに圧力〈日本経済新聞(2026年9月19日)〉
米政権とメディア、対立激化 「出入り禁止」CNNを威圧 国連総会演説中継せず〈日本経済新聞(2026年9月24日)〉
米ホワイトハウス、CNNなど取材再開を許可 地裁の命令受け〈日本経済新聞(2026年9月24日)〉
言論の自由のために戦ってますねぇ……そして、提訴から即座に一時差し止め命令が出るのがすごい。三権分立がしっかり機能しています。トランプ政権はこのままだと次の中間選挙でレームダックになる可能性が高いようですが、残りの任期で取り返しのつかないことをやりそうで怖い。
XやTikTok…AI使い投稿削除、誹謗中傷対策で 判定に懸念も〈朝日新聞(2026年9月22日)〉
情プラ法関連なので政治ジャンルにしておきます。私はこれまで、Facebookで何度も誤判定されてます。おおむね「スパムに関するコミュニティ規定に違反」というやつ。ポンコツAIだから一次判定で多少の誤りはあると思うのですが、異議申し立てをしても、暖簾に腕押し、糠に釘、豆腐に鎹。まともにチェックしてないんじゃないかと思われます。ビッグテックの中でもMetaはとくに邪悪。
社会
NHKのウェブニュース、閲覧回数が急落 新聞・民放と共闘の道は〈朝日新聞(2026年9月19日)〉
もうタイトルを見た瞬間に「お前らのせいだろうが!」と思ったのですが、本文を読んでちょっと印象が変わりました。
こうした機能縮小の背景には、NHKのネット展開が野放図に広がれば民間との競争をゆがめかねない、と懸念する日本新聞協会の強い反発などがあった。
自虐的な言及をしてらっしゃる。よく見たら「多事奏論」、編集委員の記名記事でした。社内から(経営サイドから)反発されるのではと、むしろ少し心配になってしまいました。
NHKの存在感急落は新聞業界の悲願だった:朝日新聞のお気楽コラムのマッチポンプと日本版ニュース砂漠(西田亮介) – エキスパート〈Yahoo!ニュース(2026年9月23日)〉
国民のために新聞とNHKは協力すべきだが、そんなことを新聞側は絶対にしないと知っている(境治) – エキスパート〈Yahoo!ニュース(2026年9月25日)〉
西田亮介氏、境治氏は、いずれも以前からこのNHKに対する日本新聞協会の所業を批判していましたから、そりゃこういう反応になるよねと苦笑い。境氏は私と同じように「こんなことを書いて田玉氏は睨まれないのか」と、編集委員の方を気遣っています。
Unsealed Files Show Open AI/Microsoft Knew Copying Was Illegal and Could Hurt Authors(公開ファイルから、オープンエーアイとマイクロソフトはコピー行為が違法であり、著者に損害を与える可能性があることを知っていたことが明らかになった)〈Publishers Weekly(2026年9月21日)〉
裁判資料のOpenAI社内メモに、こんなことが書いてあったそうです。
“We trained GPT-3 on pirated stuff! No sharing that!”(我々は海賊版コンテンツでGPT-3を訓練した!それを共有してはいけない!)
思いっきり自覚してたのですね。まあ、GPT-3から急に学習用データの内容が明かされなくなってますから、たぶんそうなんだろうなとは思ってましたが。学習用データセット「Books3」には海賊版データが含まれていることが明らかになっていましたからね。
ちなみにAuthors Guildの反応はこちら。
Their filings (here and here) mark a turning point in the case, putting the defendant companies’ guilty knowledge and reckless actions at the center of the narrative.(彼らが提出した書類は、この訴訟における転換点となり、被告企業の故意の認識と無謀な行為を物語の中心に据えることになった)
これ、もしかすると、Anthropicへの判決とは異なり、フェアユースと判断されないかもしれませんね。フェアユースの4要件のうち「市場への影響」に自覚的だった、ということなのですから。
KDP 本の作成数制限に関する更新情報〈KDP Community(2026年9月22日)〉
各フォーマット(電子書籍とPODとハードカバー)で週2点ずつが上限に。従来は週10点まででした。年間で約100点と考えると、普通に人力で出版しているならまず問題にならないと思いますが、BCCKSみたいなディストリビューション・サービスをやっているところは困るんじゃないだろうか。
中国当局がKimiやDeepSeek調査 AnthropicのAIに機密情報転送疑い〈日本経済新聞(2026年9月23日)〉
軍関係の機密らしき情報まで送られてることが暴露されてますから、そりゃ「ヤバイ!」となりますよね。利用者には、これらのAIが「Claudeに丸投げしてる」なんてこと、わかりませんから。まあ、利用料金の問題もあるし、今後はローカルLLMが注目されることになるのかな。
AI学習用に日本の本を「破壊的スキャン」――極秘資料が明かす専用システム『Nippan Loader』の衝撃【Anthropic著作権訴訟を読む③】〈SlowNews | スローニュース(2026年9月24日)〉
「爆買い&裁断スキャン」はフェアユースで合法――米地裁の衝撃判決と、ノーガードな日本出版流通の危機【Anthropic著作権訴訟を読む④】〈SlowNews | スローニュース(2026年9月24日)〉
先週に引き続き労作。しかし細かなことですが、公開された裁判資料に書いてあるのだから「極秘資料」ではないような? タイトルは著者じゃないかも。そりゃ何万点って処理しようと思ったら、システムくらい組むよなというのが正直な印象。だから、今回は私が知らなかったことも多少ありましたが、私の印象は変わらず。
LLM基盤モデルへの「学習」は、語弊を恐れずに言えば「大した問題じゃない」はずなのですよ。モデルの中に複製して取り込んでいるわけじゃないですから(モデル内にあるのはただのベクトルデータ)。「学習」した内容が、そのまま出てくることはあまりないはず(統計処理だからサンプルが少ない領域ではその限りではないでしょうけど)。だから、アメリカでも正規版の学習についてはフェアユースであるという判断になっているわけです(地裁レベルなので上級裁で違う判断になる可能性はありますが)。
何度も言うように、問題は「参照」用途ですよ。AnthropicがCentral Libraryに書籍データを貯めて「なにをやろうとしていたか?」が問題で、それは裁判でも明らかになっていないはず。
「クリスタ」素材、大量非公開でユーザー混乱 人物だけでなくペンや公式素材まで セルシス「誤判定もあった」が……〈ITmedia NEWS(2026年9月24日)〉
いきなり大急ぎで大量に非公開にされたようで、理由がはっきりしていないため憶測が飛び交っています。海外ユーザーの多さ、イギリス政府の学生支援政策関連などが取り沙汰されていますが……ナイフやフォークといったありふれた素材がBANされたのは誤判定だろうか?
pixivFANBOXで『洗脳』などのワードを含む作品が決済事業者からの指摘を受け公開停止に、クレカ検閲に波紋が広がる「現実的じゃないのに…」〈Togetter(2026年9月25日)〉
こちらは、公開停止されたユーザー宛てのメールに「決済事業者からの指摘を受け」と明記されており、いわゆる「金融検閲」であることが明確になっています。本稿執筆時点でもまだ、まともなメディア報道が見つからず。不本意ですが、Togetterまとめをピックアップしておきます。
経済
【独自】古書店で「謎の大量注文」相次ぐ……AI学習か 米国向け「日本の本 50トン」の輸出記録も(2026年9月22日掲載)〈日テレNEWS NNN(2026年9月22日)〉
AnthropicなどのAI企業が「本を収集、裁断、スキャン、データ化してAI学習に使っていた」という話は以前から何度も出ていますが、関連でGoogleブックスプロジェクトを思い出す人をあまり見かけないのでこの機会に。Googleブックスプロジェクトは図書館蔵書を対象としていたから非破壊スキャンが大前提で、特許までとってるんですよね。破棄しちゃうAI企業とは対照的。破棄しないと、フェアユースが認められないから、という動機があるようですが。ちなみに国立国会図書館所蔵資料のデジタル化ももちろん、非破壊スキャンです。
主張:「超知能」近づく? AI企業の誇大宣伝にだまされるな〈MIT Tech Review(2026年9月24日)〉
先週、私も「投資家向けのデモンストレーションとプロモーション」と書きましたが、同じような意見が。LLMの延長上では、AGI(人工汎用知能)は実現できないんじゃないかなあ。
単行本4000円時代が来る前に考えておくべきこと(中編)|もしかしたらあるかも知れない出版業界の未来〈田中裕士(2026年9月26日)〉
取協の試算には「作家の存在がまったく考慮されていない」という指摘は、まったくその通りだと思います。昔からよく出版業界では出版社と取次と書店が「三位一体」などと言われてきましたが、私はいつも「著者は? 読者は?」って思ってました。「三位一体」なんて考え方をしているから、こういうときに著者や読者の存在がフォーカスから外れてしまうのでは。著者がいなければ本は生まれないし、読者がいないなら本を届ける先もないのだ。
技術
Google、GeminiとAndroid連携を深めた新PC「Googlebook」正式発表〈ケータイ Watch(2026年9月21日)〉
これで、Google BooksとGoogle Play Booksに加え、新たにGooglebookが出たことに。ややこしすぎるよ! Googleのことだし、またすぐ名前変えるんじゃなかろうか。記事内には記述がありませんが、Android OSをベースにChromeOSを統合したやつです。Chromebookはこれで消えちゃうのかな……3台くらい続けて使ってるユーザーだからちょっと寂しい。
Googleドキュメント、Gemini Notebookを参照可能に ——ノートブックの情報をもとに文章を生成〈gihyo.jp(2026年9月24日)〉
最近、こういう新機能が私の契約しているGoogle AI Plus(2TB)には降ってこなくなりました。モデルも無料版と同じ3.6 Flashのままなので、アホな回答が多くて嫌になる。私は「アクセスが集中して計算資源が逼迫するとLLMはアホになる」という仮説を提唱しているのですが、その説が正しいなら「無料版と同じ3.6 Flash」って、最悪なんですよね。そろそろGoogle AI Proにアップグレードすべきかも。月額約3000円なら……って、Googleの戦略に嵌まってるなあ。
お知らせ
新刊『出版とフリー 〈無料〉との競争の果てに起きたこと』について
クリス・アンダーソンの名著『フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略』(2009年・NHK出版)を再読し、日本の出版状況に合わせて考察した10年前の連載コラムが本になりました。最終章は書きおろしの「生成AIとフリー」です。
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日刊出版ニュースまとめ
伝統的な取次&書店流通の商業出版からインターネットを活用したデジタルパブリッシングまで、広い意味での出版に関連する最新ニュースをメディアを問わずキュレーション。FacebookページやX(旧Twitter)などでは随時配信、このコーナーでは1日1回ヘッドラインをお届けします。
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雑記
また台風が接近中です。ふと気になって、9月の日照時間を気象庁のサイトで調べてみました。地点は練馬。26日までの平均で1日たったの1.6時間でした。農作物にけっこうな影響がありそうですねこれは……(鷹野)




























